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鼻は大きいし美人キャラではないけれど、ひょうきんでクレイジーなジョージア、ちょっぴり気弱で女の子らしいジャス、仲間内ではいつも子ども扱いされている空気の読めないエレン、スウェーデン人の恋人とよろしくやっているロージーは、学校でも放課後でもいつも一緒の仲良し4人組。四六時中つるんでいる10代半ばの女の子たちは、集まればいつでも男の子の話でキャピキャピ騒いでいます。木陰の下でのおしゃべりや、床に布団を敷き詰めてのパジャマパーティーなど、外れのないキラキラ乙女ポイントの押さえ方は女性監督ならでは!
ジョージアの目下の夢は、アダルトなクラブで自分のバースデイ・パーティーを開くこと。だけど、1970年代でときの止まっている両親はまったく理解してくれません。そんなジョージアのママとパパはいつでもラブラブ。朝っぱらから熱~いキッスを見せつけてくれる超熟カップルです。しかし、パパの単身赴任がきっかけでそんな二人に危機が! 何と、パパの留守中にママがイケメン大工に熱を上げてしまうという、まるでハーレクイン・ロマンスのような展開に……。どうなることやら! そんな人騒がせなママを白い目で見ながらも内心は深く傷つき、実は家族の幸せを心から願っているジョージアです。 |
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気の合う仲良し4人組
(C) 2008 Paramount Pictures. All rights reserved.
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ジョージアの周囲はなぜかイケメンだらけ。美女ではないけど持ち前の朗らかさと頭の良さで、次々に彼らをとりこにしてしまうジョージア。まずは、ジョージアのキスの先生であり、いつでも親衛隊に囲まれているかなりのナルシスト、ピーターがメロメロに。ジョージアをキスの優等生! と褒めたたえ猛アタック。おかげでダサいパンツを本命ロビーに見られてしまうという災難が……。そんな困ったクンに、ジョージアはもうウンザリ! 続いて、本命ロビーの気を引くためにデートをした相手、デイブの目がハートに。普段は、オナラに火をつけて喜んでいるようなアホ男子グループに属する彼ですが、デートの夜にはジョージアにそっと上着をかけてくれるという紳士な一面も。別れ際のキスにジョージアが思わず顔を背けてしまう場面は、少し胸が痛みます。
そんなイケメンまみれのジョージアですが、本命ロビーは群を抜いての好青年。両親の離婚により都会から転校してきた双子のロビーとトム。ジョージアの親友、ジャスはトムに、ジョージアはロビーに一目ぼれ。その日から、ストーキング行為まがいの恋する日々が始まります。ルックスが超美形なだけでなく、ロビーはかなりの人格者。イケてるバンドマンですが、決してチャラくはありません。学校イチのボインにだって甘くない彼は、もちろんジョージアにだって厳しいのです……。後半では、いちずなジョージアの空回りがロビーの逆鱗(げきりん)に触れてしまうことに。ロビーとの運命やいかに……!? 出会って間もないころにお近づき作戦が成功し、盛り上がった若い二人が海辺で高らかにエアギター……という殿堂入りものの胸キュン名シーンはお見逃しなく! |
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ロビーは非の打ちどころなしの王子様
(C) 2008 Paramount Pictures. All rights reserved.
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この映画の最大の魅力は、観終えた後に残るキラキラした余韻。その秘密の一つには音楽があります。まずときめきを刺激するのは、ジョージアが恋するロビーが劇中で組んでいるバンド「スティフ・ディランズ」のライブシーン。一般からの参加がOKであるオーディションでメンバーを集めたというスティフ・ディランズは、撮影後にレコード会社と契約を結び、バンドデビューが決まったという本格派。スティフ・ディランズをはじめ、最新のヒット曲から懐かしのあの曲までのニクい選曲に、心も体も踊りだすはずです!
もう一つは、ポップでガーリーでオリジナリティーあふれる衣装や小道具の数々。まず、冒頭でオリーブの実にふんしたジョージアの姿に観客は目がクギづけです! ファニー過ぎるでっかいオリーブの実がずんずん通りを歩いて行く光景からは、ジョージアがどんな女の子として描かれようとしているのかが一目でわかる気がします。また、ジョージアの暮らす部屋の内装にも注目です。前半では、10代の女の子のにぎやかな毎日をそのまま表現したような、きれいな絵柄のベッドカバーやカラフルでポップな飾り付けが楽しめます。後半、一皮むけたジョージアが、大人のオンナを目指してちょっぴりシックな部屋に改装するくだりも、彼女の心の成長を感じさせて泣かせてくれます。
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キュートな部屋の飾りつけに注目!
(C) 2008 Paramount Pictures. All rights reserved.
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映画『ブリジット・ジョーンズの日記』の姉妹版といわれているこの映画。原作は、「ジョージアの青春日記」という10代の女の子の日記形式で書かれた小説です。学校や大人たち、そして自分の容姿……イラつくことはたくさんあっても、毒舌をかましながらポジティブに前進していく、等身大の女の子の姿を描いたこの日記小説は、世界的なベストセラーとなりました。
「ジョージアの青春日記」を映画化するにあたって、映画『クルーレス』や『ミーン・ガールズ』のようなアメリカの高校生映画を意識したという監督のグリンダ・チャーダ。ティーンエイジャーと実際に会話を持ってメモをしたり、ティーン雑誌を読みあさったりしながら書かれたという脚本から浮かび上がったのは、この上なくリアルで生き生きとした10代の女の子です。そして、そのキラキラ感にイギリス的な毒を盛り込んだところが、グリンダ監督のこだわりポイント。どぎついユーモアが連発されたり、ナルシストのピーターにとってのアイコンがヒュー・グラントであったり……と、なかなかどうして皮肉が効いています。海辺のリゾート地であるブライトンの美しい町並みもイギリス映画としての大きな見どころです。そんな『ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日』の特集、そして試写会レポートやアンケートなども、あわせてご覧ください! |
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イギリス式の皮肉がところどころに効いています
(C) 2008 Paramount Pictures. All rights reserved.
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文・構成:シネマトゥデイ編集部 |
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