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第10回 ニコロデン・キッズチョイス・アワード特集

LA発! ハリウッド・コンフィデンシャル

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主役はもちろんキッズたち!

毎年春に行なわれているこのセレブ満載のイベントは、今年ですでに22回目。主催しているニコロデオンというのは、子ども向け、あるいは子どものような大人たち(!?)のためのケーブルチャンネルで、アニメや子ども向け番組が放送されているチャンネルです。そんなニコロデオンが、視聴者の若者たちから投票を募って選ばれた映画やスター、そしてテレビのヒーローやヒロインたちに贈るのが、このキッズチョイス・アワードなのです。子どもたちが選ぶ賞だけあって、招待されたセレブのほとんどが授賞式会場にやって来るところも、またおいしいっ!!

今年の舞台に選ばれたのは、UCLAの敷地内にあるポーリー・パビリオンという大会場で、さまざまなコンサートやスポーツイベントが行われるアリーナとして有名な場所。ニコロデオンの授賞式には、レッドカーペットならぬオレンジカーペットがセレブ入場用に敷き詰められます。

授賞式の司会者は去年のジャック・ブラックから、映画『ウィッチマウンテン/地図から消された山』で人気ヒートアップ中のドウェイン・ジョンソンにバトンタッチ。プロレス出身の俳優である彼は、気が優しくて力持ち、おちゃめな上にひょうきんなところが子どもたちにもウケ、また大人たちは彼のカッコ良さとユーモアのセンスに惹(ひ)かれていて、老若男女に大人気! 先日ゲスト出演した長寿コメディー番組「サタデー・ナイト・ライブ」では、彼がいつも冷静沈着なオバマ大統領の“超人ハルク版”を演じ、アメリカ中が大ウケし、ドウェインの株が上昇中! ……というわけでニコロデオンの授賞式司会にはピッタリな人物なのです。

会場の中はというと……さすが子どもたちのためのアワードと称されるだけあって、とにかくキッズだらけでものすごい歓声! ステージ前の立ち見席ではたくさんの子どもたちがひしめき合って大興奮です!! 実は、このアワードにはセレブが多数出演という以外にも大きなウリが。それはアワード中にところ構わず噴射される(!?)、グリーン・スライムと呼ばれる緑色のヌメヌメしたゼリー状の液体。そのグリーン・スライムを浴びようと、キッズたちはステージ前の席を陣取っているのです(付き添いの父兄は着替えが必需品……)!

アカデミー賞とはひと味もふた味も違う受賞作品!

まずは、ドゥエインがテレビシリーズ「ナイトライダー」のしゃべるスポーツカー、KITTに乗ってシークレット・エージェント風に登場すると、さっそくベン・スティラーオーウェン・ウィルソンのコンビがプレゼンターとして現れ、Favoriteテレビ番組賞を発表! 「iCarly」という子ども向けのお笑い番組(日本ではあまりなじみがありませんが……)が授賞すると、会場にいる子どもたちにもみくちゃになりながら出演者がステージに上がってくる。その人気ぶりに、この番組そんなに人気があるんだ……などと思いつつ、結構いろいろな番組を知っているつもりでいたのに、何やら話についていけない大人の気分に(苦笑)!

次の受賞カテゴリーは、Favoriteアニメ声優賞。プレゼンターとして映画『トランスフォーマー』でおなじみのシャイア・ラブーフミーガン・フォックスが登場すると、とにかく会場はものすごい歓声(な~んとなくシャイアは酔っ払っているような感じだったけど、お酒やめたんじゃなかったっけ!?)。ちなみに同カテゴリーにノミネートされたスターは、映画『カンフー・パンダ』でポーの声を熱演したジャック・ブラック(ほんと、彼自身がパンダのようでカワイ~!)、映画『ホートン ふしぎな世界のダレダーレ』ジム・キャリー、映画『ボルト』マイリー・サイラス、映画『マダガスカル2』ベン。そして受賞者は……ジャ~ン! ノリノリのジャック!! なぜか仮面ライダーのようなバイクに乗って登場と、よくわからないけどジャックなので許します。それにしてもドゥエインの横に立ったジャックは小さい……(笑)。

続いてFavoriteムービー賞の発表では、プレゼンターにテレビドラマ「アグリー・ベティ」アメリカ・フェレーラと、映画『スタートレック』で若きカーク船長を演じてブレイク間違いなしクリス・パインが登場! アダム・サンドラー主演の映画『ベッドタイム・ストーリー』に映画『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』(アカデミー賞候補とは雲泥の差なのは当然のことです……!)、そして子どもにも大人にも大人気だった映画『ダークナイト』『アイアンマン』がノミネートされましたが、当然のことながら映画『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』が受賞という結果に。

Favoriteアニメ賞では、映画『マダガスカル2』が栄冠に輝き、クリス・ロックが幼い娘を抱えてベンとともに壇上でごあいさつ。クリスのパパ姿なんてめったに見られるものではないので、何やらほのぼのしてしまいます……。

キッズを前にスターたちもデレデレ!

ニコロデオン・アワードで面白いのは、その年によっていきなり聞いたこともないようなカテゴリーが登場すること。今年新登場したのは、ビッグ・グリーン・ヘルプ賞という賞で、その名のとおりエコに貢献したスターに贈られる賞! キャメロン・ディアスのプレゼンで、レオナルド・ディカプリオが受賞すると、ディカプリオ自身もステージにお目見えして、地球保護の大切さをキッズに訴えました(会場の子どもたちはちょっと退屈そうでしたが……(*^^))。

ほかにもニコロデオンの授賞式には、Favoriteブック賞というカテゴリーがあります。今回は「トワイライト」シリーズが受賞し、映画『トワイライト~初恋~』のジェイコブ役でおなじみのテイラー・ロートナーが代表でごあいさつ。ここで印象的だったのは、プレゼンターのヒュー・ジャックマンの笑顔! ステキ過ぎるぅ~……。子どもが心底好きみたいで、黄色い歓声を上げる客席のキッズたちに満面の笑み。テレプロンプターに表示されるイケてないジョークにもメゲず(!!)、顔を直撃噴射のグリーン・スライムにも怒らず(きっとあれはヒューの鼻にも入ったに違いない……)、絶えずスマイルで好感度200パーセントもの! ラフなポロシャツがグリーン・スライムまみれとなり、アカデミー賞とは打って変わっての様相でしたが、ヒューの笑顔はどんな素晴らしいタキシードよりもすてき! とアメリカ中の女性が思ったに違いない瞬間なのでした。

そんな司会のドゥエインヒューにご執心の大人を尻目に、授賞式に来ていたキッズたちが大興奮だったのは、ボーイズ・ロックバンドのジョナス・ブラザーズ。アメリカのティーンの間で絶大な人気を誇る彼ら(ジョナス・ブラザーズももちろんティーン!)、日本でもすでにデビューはしているものの、アメリカでのポピュラー度といったら……まさしくジャニーズも真っ青なほど! 2009年へのカウントダウンの際には、世界が注目するニューヨークのタイムズスクエアにも登場していたくらいなのです。

さて、ニコロデオン・キッズチョイス・アワードを見ると、普段はあまり縁のないアメリカン・キッズがどんなことに夢中になっているのかがわかったり、子連れで授賞式を見に来ているセレブたちの親としての姿も垣間見られて興味深かったりします。日本でもこういう趣向のアワードをやったら面白いのにな~、などと思いながら……今日はこれにて。
次回お会いするときまで、皆さんも元気で春を満喫してくださいね~!!
(取材・文 神津明美 / Addie・Akemi・Kohzu)

About Addie

高校留学以来ロサンゼルスに在住し、CMやハリウッド映画の製作助手を経て現在に至る。アカデミー賞のレポートや全米ボックスオフィス考など、Yahoo! Japan、シネマトゥデイなどの媒体で執筆中。全米映画協会(MPAA)公認のフォト・ジャーナリスト。
今週末はシーズン最後のスノーボードへ行ってきまーす!(*^0^*) ロスから車で5時間のマンモスマウンテンという所です。もうすぐ『スタートレック』も公開だし、ルンルンのアディーです~!

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