要注目&要注意の話題作 今週のクローズアップ 2010年12月13日 2010年もあとわずか。年末年始の作品も出そろい、あなたは誰と何を観に行きますか? 誰とでも楽しめる『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』『SPACE BATTLESHIP ヤマト』もいいけれど、意外と楽しめる要注目&要注意(!?)の作品をご紹介します! 日本の年末といったらコレ! という題材といえば、12月18日公開の『最後の忠臣蔵』。赤穂浪士の討ち入り後、生き残った二人の男のそれぞれの物語を描いた時代劇。「時代劇はちょっと……」「忠臣蔵の物語を知らない」「赤穂浪士って何?」なんて人でも大丈夫です。 まず目を奪われるのが、日本の四季を存分に映し出している点。竹林、雪景色、紅葉など、「どこで撮影されたの? 行ってみたい!」と思ってしまうはず。しかし、何と言っても一番の見どころは、役所広司演じる孫左衛門と、桜庭ななみ演じる可音の物語。 可音は、孫左衛門の主君で、討ち入りで亡くなった大石内蔵助の隠し子。大石の命を受け、世間に身を隠しながら、可音が嫁ぐ日までひそかに育てる孫左衛門。武士の身分を捨て、素性を隠し続けること16年間! 主君への忠義心にも泣けるが、孫左衛門を父のように慕っていた可音との別れにボロ泣き間違いナシ。お父さん、ダンナさんの涙を見たことがない、見てみたいなんて人は、ぜひ一緒に映画館へ行くことをオススメします。もちろん、女性もボロ泣き必至なのでメイク崩れに要注意。 ●『最後の忠臣蔵』私的映画宣言のライターたちの評価はいかに!? 男性の泣き率が高し! © 2010「最後の忠臣蔵」製作委員会 出演作が続々公開の松山ケンイチ主演の映画『ノルウェイの森』(12月11日公開)。原作を読んだことのある人はいいのですが、内容を知らない人には注意してもらいたい映画。松山ケンイチと菊地凛子共演で、「愛と性」「生と死」を描く……恋愛映画? な~んて軽い気持ちで観に行くとビックリします。 菊地凛子のあえぎ声、保健体育で教えられるような言葉……ファミリー映画ではないことは確か。しかも、かなり重いストーリー&キャラクターたちも、そこそこ病んでいるので、初デートで観に行ったりしたら気まずさはハンパないでしょう。「性」の部分がかなり強調されているので、一緒に観に行くならば、村上春樹好きな仲間、もしくは一人、同性同士がいいかもしれません。 ちなみに、ロケ地となった兵庫県神河町の砥峰高原(とのみねこうげん)は、ただ今観光客が殺到中! 冬は周遊バスが運行されないので、確認してから行きましょう。 ●『ノルウェイの森』私的映画宣言のライターたちの評価はいかに!? 賛否両論?の話題作 © 2010「ノルウェイの森」村上春樹 / アスミック・エース、フジテレビジョン 歌手、クリスティーナ・アギレラの映画初主演で話題のミュージカル映画『バーレスク』(12月18日公開)。映画の舞台は「バーレスク」という名の超ゴージャズなエンターテインメントクラブ。本来「バーレスク/burlesque」とは、パリの「ムーラン・ルージュ」にインスパイアされもので、ヌードにはならないがセクシーな衣装で歌・踊り・パロディーなどのコメディーショーを行う大衆の娯楽だったのです。しかし、アメリカにこの文化が渡った際、ストリップの要素が入ったため「ストリップショー」としばしば言われるようになったのです。 映画の一番の見どころは、何といっても4度のグラミー賞受賞歴を誇るクリスティーナ・アギレラが歌い・踊るシーンの数々。これまで俳優・女優がレッスンを受け、ミュージカル映画で歌うことはありましたが、やはりホンモノの歌手が歌うのとはワケが違う! アギレラを知らない人には、156センチほどの小柄な彼女の力強い歌声に「本当に歌っているの?」と思うかも。しかし、まさしく彼女の声。劇中で歌われる8曲のうち3曲はアギレラ本人が作詞しているほど、本作に入れ込んでいるのです。 そして共演のシェールは7年ぶりのスクリーン復帰。グラミー賞、アカデミー賞、エミー賞などの受賞歴を持つショウビズ界最強の女帝! 彼女も劇中で2曲、歌声を披露しているので必見。キラキラ&ギラギラした世界観はクリスマス時期にはぴったり。そして、誰と観ても楽しめる1作(子どもにはちょっと刺激が強いかも)。映画の帰りには、サントラを買いに行きたくなること間違いナシ! ●『バーレスク』特集 アギレラの歌声に鳥肌! 文・構成:シネマトゥデイ編集部 ADVERTISEMENT