『ジョン・カーター』特集-第2弾 2012年ブレイク必至!テイラー・キッチュを直撃
ウォルト・ディズニー生誕110周年というビッグな年にディズニーが贈るファンタジー・アドベンチャー大作『ジョン・カーター』。主役は新星テイラー・キッチュ! 端正なフェイスと野性味あふれるオーラは、ワイルド好きな女子にも正統派美形が好みの女子にもイチオシ。来日したテイラーにベールに包まれた作品の魅力と、自身について聞いちゃいました!
1981年4月8日生まれ
カナダのブリティッシュ・コロンビア州出身。テレビドラマでデビュー、その後ニューヨークで本格的に演劇を学ぶ。最新作のオリヴァー・ストーン監督『サベージス(原題) / Savages』でも主役を務めるなど、2012年ブレイク必至の俳優として注目を集めている。
最初に脚本を読んだときの感想は? | |
とても気に入ったよ。その後、もう一度読み直さなくちゃと思ったね。作品全体をしっかり理解しないといけないと思ったんだ。アンドリュー・スタントン監督が描く物語にはたくさんのキャラクターが登場し、展開していく。その中で(僕が演じる)ジョンの物語もいろいろな広がりを見せるので、彼がどんな人物なのかということを把握しなくてはいけないという気持ちになったよ。 |
ジョン・カーターを演じる上での努力した点は? | |
普通の作品だとアクションシーンはアクションを見せるためだけのものが多いんだけど、この作品は違うんだ。そこがスタントン監督の素晴らしいところだよ。アクションシーンもジョンがどういう男なのかを語っているんだ。ジョンは愛する人を失い、その喪失感から自分の心を抑えつけて生きている。そうすることによって危険を回避したいと思っているんだ。なぜなら、自分では正しいと思える選択をしたのに、その選択をしたことで心に大きな傷を負った過去があるから。戦いの場面はアクションシーンでもあるけど、そういう彼の内面も伝えていると思う。 |
スタントン監督はどんな人だった? | |
初めて会ったときから互いに敬意を持って接したよ。そのおかげですぐに信頼をはぐくんでいくことができたと思う。それに監督はコラボレーションするのが好きな人で、オープンな人なんだ。あんなに成功しているのに、まったく自分勝手なところがないんだよ! そのことが撮影現場では大きな力を持っていたと思う。主役もそうだけど、現場のリーダーのような立場にいる人がエゴイスティックではないということは、素晴らしいよね。 |
撮影中に印象に残っているエピソードは? | |
撮影は……ハードだった(苦笑)。とにかく疲れる撮影だったんだよ。でもよくやったと思う、自画自賛だね(笑)。監督と僕は似ていて、疲れがたまると無口になってしまうんだ。ある日、二人共疲れきって話すこともできずにただ黙って並んで座っていたというのが今となると笑えるエピソードかな。 |
スタントン監督の作品で好きな作品はある? | |
『ウォーリー』だね! |
撮影や体力作りで苦労した点は? | |
まず撮影に向け6か月かけて体を作り上げ、7か月かけて撮影を行い、ほとんどのスタントシーンも自分自身で演じたんだ。特に大白猿のバトルシーンでは週5~6日かけて打ちのめされる撮影だったので、とても大変だったよ。 |
- クリーチャーとの戦闘シーンもスタントをほぼ使わずに自ら演じ、ダイナミックなアクションとナイスボディーを披露。愛する人を失ったジョン・カーターの切ない表情も胸キュンもの! インタビューで語ってくれた「大白猿のバトルシーン」も特報内でちょこっと登場するのでチェック!
そもそも俳優になろうと思ったきっかけは? | |
もともと芝居が好きだったんだ。アイスホッケーをやっていたんだけど、それをやめることになって、その後ニューヨークで芝居の勉強をする機会があったんだ。そのとき、演技をすることでそれまでになく満たされた気持ちになれることに気が付いたんだよ。人に物語を伝えることが好きだということもあるし、役を与えられるという経験をすることで僕自身が成長できるんだ。もちろん難しいことでもあるけど、そういうチャレンジができる俳優という職業に魅力を感じたんだ。ほかの仕事に就いていたら、人としてこんなに成長できなかったと思うよ。 |
先輩の俳優から学んだことは? | |
ヒュー・ジャックマンと共演したときにいろいろなことを教えられたよ。体作りの方法もそうだけど、仕事に対する態度、主役を演じるために必要な努力を彼の姿勢から学んだんだ。ヒューとは今でも親しくしているよ。 |
最後に、日本で体験してみたいことはある? | |
ちょうどこのインタビューの前に、おいしいスシをランチで食べたんだ。今回は自由な時間がなくて日本のカルチャーに触れられなかったんだけど、来年、また来日することがあると思うんだ。そのときには文化に触れるチャンスを作りたいと思っているよ! |
(取材・文:長坂陽子 写真:秋山泰彦)