第3回:ウーマンラッシュアワーの『箱入り息子の恋』談義
映画たて・よこ・ななめ見!
関西からやって来た人気お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの連載第3回をお届け! ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トークしちゃいます。今回は、二人が大好きな夏帆ちゃんがヒロインを務める『箱入り息子の恋』をななめ見!(取材・文:シネマトゥデイ編集部 森田真帆)
村本:この『箱入り息子の恋』やけど、男としては、お見合い相手の箱入り娘を演じた夏帆ちゃんにやられっぱなしやったわ。もうかわいすぎる! 髪の毛に日の光が当たったときにできる、本当に髪が美しい女性にしかできない真のエンジェルの輪! たまらんやろ!
中川:村本さん、髪の毛フェチやもんね。でも障害のある恋って何かいい。だから箱入り息子くんのことも、ついめっちゃ応援しちゃったし。こんだけ主人公とヒロインのこと応援できたの、久しぶりかも!
村本:せやねん。カゴの中の小鳥ちゃんを今すぐ出してあげたい!
中川:何か、村本さんが言うといやらしいなあ……。
村本:まあ僕みたいなんが主人公じゃなくてね、箱入り息子くんはほんまに純粋でエエ奴やったから。僕はね、この映画を観て一つ気が付いたことがあるんですよ。
中川:何?
村本:夏帆ちゃんは目が見えませんでしたが、実は箱入り息子くんも目が見えていない、恋は盲目! ってことや。
中川:おお……。
村本:愛と目(eye)を掛けて、eye(愛)してる! ドライアイは禁物です! 乾いた恋愛はいけません!っていう………。つまり恋愛とeyeは切っても切れない関係なんですよ。
中川:突然何やねん(笑)。おあとがよろしいようで、次に行きましょう!
村本:夏帆ちゃんのお父さんは、めっちゃ嫌なやつでしたね~。お見合い相手の箱入り息子くんをボロクソ言って、彼のお母さんに「紙きれ一枚で人を判断できるんですか!」ってキレられるの。ほんで「紙きれ一枚で人を判断できるから社長が務まるんです!」って返すあの一言。最低やで! さらに箱入り息子くんのお母さんがブチ切れて、「もう帰ります!」ゆうて金払ったら、「足りませんよ」って(笑)。あのツッコミは、ものすごくいつもの自分にシンクロしちゃいましたね。
中川:ゲスすぎや(笑)! でも村本さんも、あそこまでかわいい娘が生まれたら、あんな過保護なお父さんになりそうやね。箱入り娘にしちゃいそう。
村本:箱どころか! 箱入れてリボン……ちゃうわ、鍵をかけて、金庫娘ぐらいにするわ! 箱どころの騒ぎじゃありませんよ。定期預金ばりに大切にするわ!
中川:ほんじゃ、箱入り息子くんみたいな市役所勤めは婿にはNG?
村本:そこやねん。僕ね、実は市役所芸人なんですよ。ライブが終わったら、定時にサクっと帰るから(笑)。お酒もタバコもやらへんしね。彼にも共感しちゃうから難しいわ~。
村本:夏帆ちゃんが勇気を振り絞って「あなたのことがもっと知りたい」ってホテルにお誘いするシーン! あれは、男だったら憧れるし、絶対ドキドキするね。僕なんて、あんなこと言われちゃったら、まずはカメラを捜して、ドッキリじゃないか確認したあとに、「ネットには書いたらあかんよ。次からはライブ来んといてな」って言うわ。
中川:ファンやん!! あかんわ!
村本:夏帆ちゃんはね、僕のどストライクやねん! だから二人の濃厚なラブシーンは、見ていて正直発狂しかけたわ! 二人でシーツかぶってイチャイチャするとこな。何をそこでやっていたのか! ほんまに気になる!
中川:村本さん、落ち着いて(笑)。確かに男からすると、結構ドキドキするようなシーンが多かったかも。男の人はやっぱり女性の恥じらう姿が好きなんですよね。
村本:ほんまや、おまえんとこの嫁とは大違いや!
中川:一言余計や!
村本:日本全国の女性の皆さんにお知らせです! ロングスカートは最高や! 以上!
『箱入り息子の恋』
ミュージシャン、俳優など幅広いジャンルで活躍中の星野源が映画初主演を果たしたラブストーリー。市役所に勤めるマジメな35歳の独身男性が、同居する両親の強い勧めによりお見合いをしたことから、人生で初めての恋愛を成就すべく奮闘する姿をユーモラスかつ温かく描く。『隼』で第28回ぴあフィルムフェスティバル準グランプリ、『無防備』で第13回釜山国際映画祭グランプリを受賞した市井昌秀が監督を務め、目の不自由なヒロイン・奈穂子を、映画『天然コケッコー』の夏帆が演じる。
© 2013「箱入り息子の恋」製作委員会
取材協力:パセラリゾーツ グランデ渋谷
2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出を果たした。
1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。
1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。