ひと足お先にチェック!!2015年、注目の洋画はコレだ!
今週のクローズアップ
邦画に続き、これだけは押さえたい2015年注目の洋画をドドーンと紹介! アカデミー賞の賞レースをにぎわせそうな秀作から、ジョニデら人気スターの新作、『スター・ウォーズ』『ターミネーター』『ジュラシック・パーク』などメガヒットシリーズの新作など目玉作品がズラリ!(文・構成:編集部 石井百合子)
カメだけど強い!アメリカの国民的人気チーム、見参
『ミュータント・タートルズ』2月7日公開
日本ではいまいち知名度が低いが、アメリカのポータルサイトYahooが発表したハロウィン用に最も検索されているコスチュームランキングで大人部門で第1位に輝くなどアメリカでは国民的な人気を誇るアメコミを、爆発王マイケル・ベイの製作により実写映画化。ニューヨークの地下道に暮らし、街の平和を守るカメの戦士チーム、タートルズの勇姿を活写。監督は『世界戦略:ロサンゼルス決戦』『タイタンの逆襲』などのジョナサン・リーベスマン。タートルズの協力者となる美人テレビリポーター役を『トランスフォーマー』シリーズなどのミーガン・フォックスが、その上司をウーピー・ゴールドバーグが演じる。
リーダー・青のレオナルドは二刀流の刀。特攻隊長・赤のラファエロはかんざしのような形をした武器・釵(さい)。お調子者のムードメーカー・オレンジのミケランジェロはヌンチャク。ITオタクの頭脳派・紫のドナテロは棒術トラップと、アジアンテイストの戦闘スタイルがユニーク&痛快。全米ボックスオフィスランキングではV2を達成し、続編の公開も決定している。
人気コメディアンが執念の変身&怪演ぶりでオスカーに王手!
『フォックスキャッチャー』2月14日公開
『カポーティ』『マネーボール』など実録ドラマで高い評価を受けてきたベネット・ミラー監督が、1996年に起きたレスリング五輪金メダリスト射殺事件を映画化したサスペンス。カンヌ国際映画祭監督賞を受賞したほか、第72回ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門で作品賞、主演男優賞(スティーヴ・カレル)、助演男優賞(マーク・ラファロ)の3部門にノミネート。事件を引き起こした御曹司ジョン・デュポンを、全米で大人気のコメディアン、スティーヴ・カレルが付け鼻を施した強烈なビジュアルで怪演し、新境地を開拓。
亡き名優フィリップ・シーモア・ホフマンが『カポーティ』で主演男優賞を獲得しているだけに、カレルもアカデミー賞有力とうわさされている。そのほか、五輪メダリスト兄弟の弟を『マジック・マイク』などで近年めきめき頭角を現しているチャニング・テイタムが、兄を『キッズ・オールライド』のマーク・ラファロが演じている。
巨匠イーストウッドの新作の主人公は、米軍史上最強のスナイパー
『アメリカン・スナイパー』2月21日公開
今年9月に『ジャージー・ボーイズ』も日本公開された名匠クリント・イーストウッドの新作は、米軍史上最多となる160人を射殺し、米軍で最も強い狙撃手といわれたクリス・カイルの自叙伝を映画化した戦争ドラマ。アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズ所属のスナイパーであった彼が、イラク戦争で数々の戦果を挙げながらも心に傷を負っていくさまを見つめる。
イーストウッドは『ミリオンダラー・ベイビー』『許されざる者』で2度アカデミー賞監督賞を受賞しているため3度目の受賞は相当ハードルが高いとされているが、『硫黄島からの手紙』『父親たちの星条旗』などで、戦場における生々しい描写を描くスキルは実証済み。スナイパーにふんしたブラッドリー・クーパーは、過酷なトレーニングと厳密な食事制限によって、体重を約18キロも増量して役づくりに臨んだ。「実在した人物」という題材からも、アカデミー賞の賞レースに絡んでくる可能性が期待できそうだ。
ジョニデも出演!おとぎ話の主人公たちの気になる「その後」
『イントゥ・ザ・ウッズ』3月14日公開
「ウエスト・サイド物語」の作詞家スティーヴン・ソンドハイムが作詞作曲を手掛けたトニー賞受賞の同名ミュージカルを基に、シンデレラ、ラプンツェル、赤ずきんなどおとぎ話の主人公たちのその後を描いたミュージカル。海賊やバンパイア、「不思議の国のアリス」のマッドハッターなど奇抜なキャラクターを好んで演じてきたジョニー・デップが、「赤ずきん」のオオカミを演じることでも話題だ。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』に続いてジョニデと再タッグを組むロブ・マーシャルは、「彼のように本当の意味で独創性を持ち、楽しさにあふれ、大胆でエキサイティングな俳優はいない」とジョニデにくびったけの様子。ちなみにデップが、ナルシストのちょびヒゲの美術商を演じる『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』も2月6日に公開される。
故ポール・ウォーカーの勇姿も!目玉は空からのカーダイブ ~
『ワイルド・スピード SKY MISSION』4月17日公開
故ポール・ウォーカー&ヴィン・ディーゼル演じる名コンビが率いるすご腕ドライバーチームの活躍を描く人気カーアクションシリーズの第7弾。オリジナルメンバーに加え、ジェイソン・ステイサム、カート・ラッセル、トニー・ジャーが新たに参戦。
前作で、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)らに壊滅させられた国際犯罪組織のオーウェン(ルーク・エヴァンス)の兄イアン(ジェイソン・ステイサム)が、弟のかたきを討とうと復讐(ふくしゅう)を仕掛けるというもの。今回も、荒くれどもの命知らずのアクションシーンがさく裂し、目玉は空からのカーダイブ! 故ポール・ウォーカーの勇姿も見られるだけに、シリーズファン垂ぜんものの一作が期待できそう。
映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』公式サイト>
GG賞最多ノミネート!主演俳優の実人生そのもの!? ~
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』4月公開
かつてスーパーヒーロー映画『バードマン』で世界的な人気を博しながらも、現在は失意の日々を送る俳優リーガン(マイケル・キートン)。レイモンド・カーヴァーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出と主演を務める舞台に全精力を注ぐ彼だったが、出演俳優が大ケガを負い、降板。代役に実力派俳優のマイク(エドワード・ノートン)を迎えるが、彼の存在は次第にリーガンの脅威となり、追い詰められていく。
第72回ゴールデン・グローブ賞でコメディー/ミュージカル部門の作品賞をはじめ最多7部門にノミネート。かつて『バットマン』シリーズのバットマン役で人気を博したマイケル・キートンが、自身とシンクロするかのような役柄に挑み同賞男優賞に、マイク役のエドワード・ノートン、娘役のエマ・ストーンもそれぞれゴールデン・グローブ助演賞にノミネートされている。
映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』公式サイト>
意地悪な継母は美貌のオスカー女優!「アナ雪」続編も併映
『シンデレラ』4月25日公開
おとぎ話「シンデレラ」を、『ハムレット』などシェイクスピア劇の映画化企画や『マイティ・ソー』などの娯楽大作と多ジャンルを撮り分ける才能を持つ監督、テレビドラマ「刑事ヴァランダー」シリーズの主演俳優など、監督、俳優業の双方で高い評価を受ける才人ケネス・ブラナーが実写映画化。今回描かれているシンデレラは運命の人を待つ従来のお姫様ではなく、幼くして亡くした実の母からの「勇気と優しさを忘れないで」という教えを胸に、自ら運命を切り開こうとするポジティブなキャラクターになるという。
シンデレラことヒロインのエラ役には『タイタンの逆襲』やテレビドラマ「ダウントン・アビー」の若手女優リリー・ジェームズが抜てきされ、意地悪な継母役にはオスカー女優のケイト・ブランシェット。魔法の力でシンデレラにガラスの靴を授け、かぼちゃを馬車に変えて白馬の王子の待つ舞踏会へといざなうフェアリー・ゴッドマザーをヘレナ・ボナム=カーターが演じる。『アナと雪の女王』の新作短編『アナと雪の女王/エルサのサプライズ』も併映されることが決定しており、アナの誕生日を祝おうとするエルサやクリストフたちが巻き起こす騒動が描かれる。もちろん、おとぼけキャラの雪だるまオラフも登場!
心躍るウォルト・ディズニーの未来予想図
『トゥモローランド』6月6日公開
ウォルト・ディズニーが思い描いた未来の世界の資料に基づくSFアドベンチャー。タイトルの「トゥモローランド」は、「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」「スペース・マウンテン」などのアトラクションのある、ディズニーパークのテーマランドとして知られているが、それとの関連性は明かされておらず、現在わかるのは未来を夢見る17歳の女の子(ブリット・ロバートソン)と「トゥモローランド」の存在を知る男(ジョージ・クルーニー)が、イマジネーションあふれる未知の世界の謎に迫る物語が展開されるという情報のみ。主演のクルーニーは「これまでに出演したどの映画よりも規模が大きい」と自負している。
監督は、『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』など、アニメ、実写どちらも高い評価を受けているブラッド・バード。テレビドラマ「LOST」シリーズの製作総指揮を務め、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の脚本を手掛けたデイモン・リンデロフがプロデューサーと脚本を兼任している。主演のクルーニー、若手女優ブリット・ロバートソンのほかに「Dr.HOUSE ードクター・ハウスー」のヒュー・ローリーの出演も決定している。
アメコミヒーローチーム決戦再び!新キャラも登場
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』7月4日公開
アイアンマン、マイティ・ソー、キャプテン・アメリカらヒーロー映画の主人公たちが集結した痛快アクションの第2弾。前作に引き続きジョス・ウェドンが監督・脚本を手掛け、アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jrも続投。そして、原題のサブタイトルにもなっている新キャラの悪役ウルトロンに、テレビドラマ「ブラックリスト」で注目されているジェームズ・スペイダーが決定している。興行収入36億円を突破した前作を上回る記録を達成できるか、期待が高まる(※数字は日本映画製作者連盟調べ)。
シュワちゃんカムバック!歴史が“リセット”された新たな物語
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』7月公開
未来の軍事用コンピューターシステム「スカイネット」が現代に送り込んだ殺人マシーン、ターミネーターと、人類絶滅の未来を知った人間たちの戦いを描くシリーズの最新作。アーノルド・シュワルツェネッガーがT-800役で約12年ぶりにシリーズ復帰することで話題沸騰となっている。舞台は2029年、人類とマシーンたちとの熾烈(しれつ)な戦いが繰り広げられている未来。自分を産んだ母、サラ・コナーの命を守るため、同志カイル・リースを過去に送ったジョン・コナー。本作では少女時代のサラに起きた出来事の影響から、『ターミネーター』(1984)のサラとカイルが正反対の関係になっていたりと時間軸がリセットされ過去も未来も変わってしまったという設定になっており、『ターミネーター』『ターミネーター2』(1991)をベースにした新たなストーリーが展開する。
ジョン・コナーを演じるのは『猿の惑星:新世紀(ライジング)』で人間サイドの主人公を演じたジェイソン・クラーク。敵となる新型ターミネーター、T-1000を『G.I.ジョー バック2リベンジ』『REDリターンズ』など、近年ハリウッド大作への出演が相次ぐイ・ビョンホンが演じる。
マジコワの恐竜たちが14年ぶりに大暴れ!
『ジュラシック・ワールド』8月7日公開
バイオテクノロジーでよみがえらせた恐竜のテーマパークを作り上げた人間たちに襲い掛かるアクシデントを描くパニック・サスペンス・シリーズの第4弾。ストーリーの詳細は明かされていないが、海外の予告編映像では、ついに完成したジュラシック・ワールドが開園。球状の乗り物に乗って、パーク内を闊歩(かっぽ)する恐竜たちを眺める客たちの楽しげな姿から一転、中盤からは血の付いたヘルメット、恐竜に追い掛けられる人間の姿、パニックに陥る街中の様子、少年を覆い尽くす巨大な影など、惨劇の片りんが見られる。
主演は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でブレイクしたクリス・プラットと、ロン・ハワード監督の娘で『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』などで知られるブライス・ダラス・ハワード。第1、2作の監督を務め、第3作で製作総指揮を務めたスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮に参加する。
毒舌でエッチな中年グマが今年もやらかしてくれます
『テッド2(原題)』8月28日公開
「日本ではコメディーは当たらない」という定説を覆した、R指定テディベア映画『テッド』の続編。フワフワモコモコした愛らしい外見と、毒舌、女好き、ドラッグ&酒好きというアダルトな内面のギャップが大ウケし、前作は興行収入42億円を突破し2013年洋画ランキングの3位にランクイン(※数字は日本映画製作者連盟調べ)。続編では、マーク・ウォールバーグがジョン役で続投するほか、新キャストとして、リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマンらいぶし銀のベテラン俳優陣が出演。『レ・ミゼラブル』などのアマンダ・セイフライドがジョンの相手役として出演することが決定している。
謎が謎を呼ぶ、全世界待望のシリーズ最新作
『スター・ウォーズ:ザ・フォース・アウェイクンズ(原題)』12月18日公開
言わずと知れたSF映画の金字塔シリーズの最新作。監督は海外テレビドラマ「LOST」や映画『スター・トレック』新シリーズなどのヒットメーカー、J・J・エイブラムス。ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミルら旧3部作キャストが出演。マックス・フォン・シドー、アンディ・サーキス、オスカー・アイザック、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバー、ドーナル・グリーソン、デイジー・リドリー、ルピタ・ニョンゴ、グウェンドリン・クリスティーの出演が正式発表されている。
先ごろ全世界一斉に公開された特報映像には、球状の体で砂漠を疾走する新タイプのかわいらしいドロイド、ホバーバイクのような乗り物を駆る美女の勇姿、ライトセーバーのような剣を手にした黒衣の男性が暗い森の中を歩くシーン、ミレニアム・ファルコンなどが収められていおり、これでもかと期待をあおる内容となっている。