『きっと、星のせいじゃない。』特集:世界各国で社会現象!切ないのにポジティブ!『きっと、星のせいじゃない。』ヒットのワケ
お互いに不治の病を抱えた二人が主人公にもかかわらず、前向きな気持ちになれる! と世界各国で話題となった『きっと、星のせいじゃない。』は、『(500)日のサマー』の脚本家コンビが、ニューヨーク・タイムズ紙の2012年ベストセラーリスト第1位に輝いた小説を映画化した感動作。本作が世界でどんな社会現象を巻き起こしてきたのか? ヒットのワケと共にご紹介します!
幼いころからガンを患い、自宅と病院を往復する毎日を余儀なくされていたヘイゼル(シャイリーン・ウッドリー)が、一人の青年、ガス(アンセル・エルゴート)と出会い、恋に落ちていく本作。
実は、このガスも骨肉腫で片脚をなくしているのだが、二人はお互いに影響し合い、前向きに人生を輝かせていく。その姿にいつの間にか二人が病を患っていることを忘れさせられ、観客までポジティブな気持ちになってしまうほど。そんな、ありがちなお涙頂戴の作品とは一線を画した二人の魅力がFacebookなどのSNSや口コミで大きく広がり、英語圏だけでなく多くの国々でのヒットにもつながった。
脚本を務めたのは、運命の恋を信じる男と信じない女のユニークな恋愛作品『(500)日のサマー』で脚光を浴びたスコット・ノイスタッター&マイケル・H・ウェバー。本作でもその手腕を発揮しており、「君に傷つけられたら本望だ。愛してるんだ。悪いけど」なんてガスのセリフには、キュンキュンしながらも涙を流してしまうこと必至。
また、原題がシェイクスピアの戯曲「ジュリアス・シーザー」からの引用であったり、哲学者ゼノンが提唱したパラドックス「アキレスと亀」や、「0と1の間の小さな無限」といったセリフまで飛び出したり、知的好奇心をくすぐるワードも多数登場! そんなセリフの数々も観客の心をつかんだ。
ユーモアいっぱいの皮肉屋なのに、ピュアな魅力が光るヘイゼルとガス。二人を演じたシャイリーン・ウッドリーとアンセル・エルゴートは、『ダイバージェント』で兄妹役を演じた経験もあり、チームワークはバッチリだったそう。愛らしく気取りがない演技を見せたシャイリーンだが、実はこの作品に参加したい一心で原作者に長く熱いメールを送り、プロデューサーにもエキストラでもいいので使ってほしいと頼み込んだほど思い入れが強かった。
一方、エネルギーに満ちた演技のアンセルも、抜てきされたガス役のため、医師や脚を失う経験をしたスタントの少年の話に熱心に耳を傾け、演技に取り組んだという。まさにヘイゼルとガスを地で行くほどの熱演を見せた二人のフレッシュな魅力に生きる力と希望をもらえる。
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