『ライチ☆光クラブ』戸塚純貴【第96回:イケメン調査隊】
イケメン発掘調査隊
シリアスからコメディーまで!新世代のカメレオン俳優
インタビュー INTERVIEW
Q:最初に映画『ライチ☆光クラブ』の企画を聞いたとき、どう思いましたか?
企画を聞いてから原作を読むと、世界観はかなり特殊だし、描写も普通じゃないですよね。「これを映画にしていいの!?」と思ったのですが、同時にもし映像化出来たらすごい映画になるんじゃないかなと思いました。もともとスプラッター系やバイオレンス映画も好きだったので、興奮もしました。
Q:撮影前に内藤(瑛亮)監督から、参考作品として『フランケンシュタインの花嫁』と『ブラジルから来た少年』のDVDを渡されたとか?
それがまた面白かったんですよね。『フランケン~』は80年以上も前の映画だからフランケンシュタインの造りも粗くてオモチャみたいなんですけど、それでも感情移入してしまう。この映画も「光クラブ」の一人一人が何を抱えて何を思い、最終的にはどう散っていくのか。ただのバイオレンスに終わるのではなく、少しでもこの物語に込められた思いを感じ取っていただきたいなと。もう1本の『ブラジル~』はSFでしたがこの作品にもその要素があります。14歳の少年の思春期特有のドラマもあって、そうした要素が入り交じっているんです。
Q:「光クラブ」は大人になることを否定した9人の少年が集うという設定で、共演者も同世代ばかりですよね?
とても刺激的でした。緊張感のあるときとムチャクチャ砕けているときがあって、まるで部活みたいでした(笑)。静岡にある廃工場にセットを作って撮影していたのですが、夜暗くなると撮影が始まり、朝明るくなったら止める。まさに昼夜逆転の生活で、ストレスなのか、段々とみんなおかしくなってくるんですよね。その閉ざされた環境がうまく映像に反映していた気がします。
Q:完成した映画を観た感想は?
面白かったです。撮影をしていてもどんな映像になるのか想像できなかったので、そういう意味では驚きがありました。迫力があって、スゴイなと。あと、自分の新たな一面も出せた気がします。リハーサルを何度か重ねたのですが、どうしてもやり過ぎてしまうことが多く、監督に「もっと抑えて」と言われました。それもあってむずむずした感じが正直あったのですが、振り返るとそれさえも楽しかったです。
一問一答 PRIVATE
Q:好きな俳優は阿部サダヲさんとか?
はい。どんな演技をしても過剰に見えず、観る人に感情移入させるのはスゴイと思うんです。SFやアメコミもそうですが現実にはありえないこと、非現実的な話をリアルに見せるって大変な表現力だなと。
Q:どんな俳優になりたいですか?
僕はジム・キャリーも好きなのですが、彼みたいな演技を日本でやったら受け入れてもらえないかもしれない。観る人の感性がハリウッドとは違いますから。僕は日本の映画やドラマのなかで、自分ができる表現の仕方とは何か? を考えています。誰かのようにではなく、唯一無二のものを見せられるようになりたいと思っています。
Q:ほかに好きな俳優はいますか?
スティーヴ・カレル。ジム・キャリーが「動」ならスティーヴ・カレルは「静」。正反対ですよね。間とか演技のボリュームとか、いつでも圧巻だなと。『ゲット スマート』は最高でした。
Q:自動車関係の資格をたくさん持っていますね?
もともと車とバイクが好きで、高校が自動車科でした。味のある旧車が好きでネイキッドに乗っていました。
Q:好きな女の子のタイプは?
外国の人に憧れを持っていて、ファーギー(ブラック・アイド・ピーズ)のような強い女性が好きです(笑)。
Q:もうちょっと身近なタイプで言うと?
和服が似合う女性が好きなので、竹内結子さん、岩下志麻さんはキレイだなあと思います。母親が強い人なんです。この歳になったら、結局は母親みたいな人がいいのかなと思うようになりました。
Q:女の子をいいなと思うのはどんなとき?
僕がろくでもないので、そこをズバズバ言ってくれたときかな(笑)。すると年上の方になるんですかねえ……ちゃんとしている人というか、芯の強い女性が好きです。
Q:好きになった女の子には積極的にアプローチをしますか?
行こうと思ったら、たぶん行けます。でも実際に行ったことはないかもしれません(笑)。
映画『ライチ☆光クラブ』は2月13日より新宿バルト9ほか全国公開
取材・文:浅見祥子 写真:高野広美