EXILE TRIBEきっての王子がクールなヤンキー系男子を熱演
イケメン発掘調査隊
『兄に愛されすぎて困ってます』片寄涼太【第112回：イケメン調査隊】
インタビュー INTERVIEW
Q：映画初出演の感想をお願いします。
演技経験がほぼない中での挑戦でしたので、責任を強く感じましたし、役によりどっぷりハマっていく感覚を経験できました。今回は順撮りではなく時間軸を入れ替えながら撮ったんです。その中で自分の気持ちを作っていくのが難しかったですね。でも、僕にプレッシャーを感じさせないよう、スタッフの皆さんがあたたかい空気感を作ってくださいました。
Q：GENERATIONS from EXILE TRIBE では王子風のイメージがありますが、本作では熱いハートを持つヤンキー系男子・橘はるか役。片寄さんの新たな一面が見られますね。
GENERATIONSでの自分はグループを背負っているので、パーソナルなものを出しすぎず、バランスを保ちながら。ボーカルとして大枠の抽象的なものを伝えていかなきゃいけないと思っています。はるかは、凶暴な心を持っているヤンキー系。僕自身も負けず嫌いなところとか、誰かに嫉妬する部分があるので、自分と似たところがあります。だから、よりパーソナルで素っ裸に近い部分が垣間見える作品になっているかもしれませんね。
Q：人気少女漫画が原作ですが、役づくりのために何か準備をしましたか？
3か月半ほど体を絞って、カッコよく映るように意識しました。漫画の中のはるかは常にカッコイイので、そこは死守したかったんです。原作のイメージを崩さないように、立ち居振る舞いは河合（勇人）監督と話し合いながら作っていきました。原作の夜神（里奈）先生もあたたかい方で、実写版をすごく喜んでもらえたのでうれしかったです。
Q：はるかが思いを寄せる血のつながらない妹・せとか役の土屋太鳳さんと、ご一緒していかがでしたか？
太鳳ちゃんは気を配る人柄で周りから愛される人。しっかりしていて礼儀正しくて、僕より大人だなと思うところはあるんですけど、今回の現場では妹っぽく感じました。太鳳ちゃんをはじめ、共演者の皆さんが同世代で、想像する以上に和気あいあいとした楽しい現場だったんです。夏だったので、みんなで太陽の光を浴びながら両手を広げて、「ワァーー！」って叫んでいました。「自然のパワーでエネルギーチャージだ！」みたいな（笑）。
Q：はるかを本当の兄だと思っているせとかに、はるかが思わず抱きついてしまうバスルームのシーンが印象的です。
抱きつくシーンが一番苦労しました。はるかの、せとかに対する兄妹の愛とは違う思いがあふれ出してしまうシーンなので、そこは追求して何度も撮り直しました。どうすれば観ている人にはるかの気持ちを感じてもらえるのか、すごく難しかったです。
Q：胸キュンのセリフが多い本作。イイなと思うセリフを一つだけ選ぶとしたら？
「このままバックレよっか」。はるかがお祭りでせとかの手をつかんで言うんですけど、せとかへの気持ちを伝え切れない、切ない雰囲気が出ていたように思えたんです。「バックレよっか」って、強気な言葉に聞こえるけど、あのシーンでは同時に切なさも表現しているんですよね。すごく好きでした。
一問一答 PRIVATE
Q：好きな映画を教えてください。
『告白』が衝撃的でした。登場人物の気持ちを一人称で描いたパートがつながっていく原作と、映画の描かれ方がリンクしている。人の怖さというか、頭をドーンと殴られるような衝撃があって。ミステリーとか、じとっとした映画が好きなんです。最近だと『怒り』ですね。あと、『クラウド アトラス』が好きです。役者さんたちが6役くらい演じる輪廻転生の話。ああいった壮大な話も大好きです。SFなんだけど、その中に人と人とのつながりが感じられて、夢があるなと思いました。
Q：憧れの俳優さんはいますか？
自分がそうなれるかとか、なりたいとかではないですけど、綾野剛さんはすごいなと思います。プライベートでもお会いしたことがあるんですけど、かわいらしいところがあって、ちょっとだけ抜けているところがまた面白くて。でも、役にはとことん向き合われる。カッコイイ俳優さんだなと思います。
Q：好きな女性のタイプは？
ありきたりなんですけど、人に気を遣える人。大人数の中でも、みんなに気を配れる人がいいですね。大皿のサラダを率先して取り分けてくれたりすると、「あ、ちゃんとやる人なんだな」って思います。だからといって、皆さんにやれって言うつもりはないんですけど（笑）。
Q：女子力高めの人がいいってことですかね？
女子力は高いほうがいいかもしれないですね（笑）。
Q：行ってみたいデートスポットは？
情緒ある静かな場所。京都とか箱根とか旅行に行きたいですね。部屋に露天風呂がついていたら最高。あー、いいなぁ！ 僕、神社仏閣が好きなんです。以前は一人でバスに乗って、箱根の神社に行ったりしていたんですよ。最近はバタバタでなかなか行けないんですけど、今年は京都に行こうと思っていて。そういえば、太鳳ちゃんが一人で京都に行ったって言っていましたね。それを聞いて、スゴイなぁと思いました。
Q：プライベートのお楽しみといえば？
美味しい食事とお酒。ワインとかが好きですね。メンバー（GENERATIONS from EXILE TRIBE）とかスタッフの方とかと、一緒に行くときが幸せです。メンバーの中では（小森）隼と行くことが多いですね。フットワークが軽くて誘いやすい。でも、みんなでよく行きます。
Q：片寄さんが愛しすぎているものは？
一人飲み。実は一人で飲むのも大好きなんです。この間も初めて入った店で、日本代表のサッカーの試合をモニターで見ながら飲んでいました。一人飲みを愛しすぎて困ってます（笑）。
Q：役者としての展望を聞かせてください。
何か手に職を持っている役をやってみたいです。子どもたちに「大きくなったらあんな職業の人になってみたい」と思われるような役。例えば、料理人さんの役とか。料理人さんって本当にカッコいい。でも、料理がまったくできないので、演じるなら猛練習をしないとヤバいですけどね（笑）。
取材・文：斉藤由紀子 写真：奥山智明
映画『兄に愛されすぎて困ってます』は6月30日より全国公開