滝川クリステル、涙止まらず…心に響く男たちの生き様とは
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フランス人を父親に持つフリーアナウンサーの滝川クリステルが、故郷であるフランスにあるダンケルクを舞台に、実際に起きた史上最大の救出作戦を描いた映画『ダンケルク』を鑑賞。「途中から、ずっと泣いていました」という滝川が、涙した男たちの生き様を分析した。(取材・文:森田真帆/写真:日吉永遠)
名もなき男たちの勇気と強さを称賛
本作はフランスの北端にある海の街ダンケルクに、敵軍によって追い詰められた兵士たちを救うため、軍隊だけでなく民間の漁船などが救出に挑み、40万人もの兵士たちを救ったという実話に基づいた名もなき男たちの勇気の物語。史上最大の救出劇で、滝川がもっとも心揺さぶられたのが、民間船で救出に向かった漁船の船長であるミスター・ドーソン。危険を顧みず、救出に向かうドーソン船長の勇気に、滝川は「あの小さな船の姿に、男の生き様が全て凝縮されていたと思います。映画の中でも多くの困難なことが降りかかっても、全く動じずに戦場に向かっていくドーソン船長の強さを感じました」と絶賛。演じるマーク・ライアンスの「寡黙ながらも意志の強さを感じさせる表情にはリアリティーがありました」と勇敢な男の強さを称賛した。
必ず生きて帰る、強い信念に胸を打つ
史実に基づいて描かれた本作だが、フランスの海岸に追い詰められた兵士たちは、その多くがまだ若い青年兵だったという。本作では、新人のフィオン・ホワイトヘッド、そしてワン・ダイレクションのハリー・スタイルズが生きることを諦めず、必死に故郷を目指そうとする青年兵を演じている。
滝川は海からも陸からも敵が攻めてくる中、若い彼らが必死に生き延びようとする姿から、“絶対に生きて帰る!”という気持ちが伝わってきたという。なかでも「若い兵士たちが、本当に寡黙でほとんど口を効かない。余計なおしゃべりをしないのですが、その姿こそが戦争であることを痛感しました」とセリフが少ない演出に注目し、だからこそ彼らを救出しようとする人たちの思いが伝わってきたという。
パイロットの緊迫感をリアルに体感
英空軍のパイロットが明らかに形勢不利なダンケルクへ、海辺に追い詰められた同志を助けるために飛び込んで行く。危険を顧みずに戦い続ける男らしいパイロットのファリアを演じるのは、映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のトム・ハーディ。
滝川はそんなファリアについて「少しでも気を抜いたら多くの命を失いかねない。空から絶え間なく攻撃されている40万人の兵士たちを救うために、たった一人で戦うって、私たちが想像もできないようなプレッシャーですよね。不利な状況でも勝利を信じて戦うタフな精神力に心を動かされました」とパイロットの強靭な精神力を分析。迫力満点の空からの映像について「戦闘機にカメラを載せて撮られたというエピソードが納得できるほどリアル」と注目し、どこから撃墜されるか分からないパイロットの緊迫感を体感できたという。
血なまぐさくない、でも濃密な体験を保証!
男性キャラクターの魅力はもちろん、IMAXカメラを使用した迫力満点の映像、そして全編に流れ続ける特別な緊張感、3つの時間軸の中で繰り広げられるトリッキーな物語の展開など、映画『インセプション』『インターステラー』などいくつもの名作を生み出してきたクリストファー・ノーラン監督ならではの魅力が詰まっている本作。
滝川は「戦争映画というと、どうしても残酷な描写や暴力的なものを想像してしまいますが、私含め女性はあまり得意ではない方が多いはず。この作品には、そのような残酷な描写がないにもかかわらず、自分自身が戦場に立っているかのような気持ちにさせられます。そんな作品はこれまでなかったと思います」と残酷描写が苦手な女性目線から本作の魅力を分析。99分という短い上映時間についても「余計なものをどんどん削ぎ落としていったことがよく分かりました。99分とは思えないほど濃密でした」と語った。
余計なものをそぎ落とした30秒動画!チクタクチクタク……
『ダンケルク』は9月9日より全国公開
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