「ジェダイ」がキーワード!~第1回ジェダイへの道『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を観る前に
『スター・ウォーズ』の本家シリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』がいよいよ本年12月15日公開する。でも「ジェダイ」ってそもそも何だっけ? 12月の公開に向けて今回のキーワード、「ジェダイ」の基本を短期集中連載で徹底紹介していく。(文・平沢薫)
フォースの力に目覚めたヒロイン、レイ(デイジー・リドリー)は、ルーク(マーク・ハミル)に出会って何をするのか。ストームトルーパーの脱走兵フィン(ジョン・ボイエガ)は、レジスタンスでどんな任務を任されるのか。レイア(キャリー・フィッシャー)とハン・ソロ(ハリソン・フォード)の息子カイロ・レン(アダム・ドライヴァー)の言う「祖父ダース・ベイダーの跡を継ぐ」とは何か? 多彩なドラマが展開しそうな『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。「ジェダイ」もキーワードのひとつになりそうだ。
パート1:「ジェダイ」が重要な理由はコレ!
(1)まずタイトルが「ジェダイ」
新たな3部作の第1作のサブタイトルは「フォースの覚醒」。そしてドラマは、ヒロインのレイが、フォースの存在を知ってその力に目覚める、まさに“フォースの覚醒”の物語だった。そして今回のサブタイトルは「最後のジェダイ」。となれば、“最後のジェダイ”をめぐる物語が描かれるはず。
(2)ポスターの絵柄が「ジェダイ」
最初に発表された第1弾ポスターで、もっとも大きく描かれている人物はルーク、つまり『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のオープニングロールで「最後のジェダイ」と紹介された人物。そして次に大きいのが、かつてルークのもとでジェダイの修行をしていたカイロ・レン。中心に立つのが、ジェダイの武器であるライトセーバーを掲げるレイ。今度のドラマの中心となる3人は、みな「ジェダイ」と密接な関係がある。
(3)予告編のルークの言葉が「ジェダイ」
予告編第1弾の音声の、ルークが問いかけ、レイが答える形式は、まるでジェダイの修行のよう。そして最後にルークが言う言葉は「真実はひとつ ジェダイは 滅びる(I only know one truth: It's time for the Jedi... to end.)」。直訳すれば「ジェダイが滅びる時が来た」。この言葉はいったいどんな場面で語られるのか?
(4)監督の発言が「ジェダイ」直結
本作の監督ライアン・ジョンソンは、「ドラマは、前作のラストシーンのすぐ後から続く」と公言。そのラストシーンは、ルークを見つけたレイが、彼にライトセーバーを渡そうとする場面だった。最後のジェダイとなったルークと、フォースに目覚めたレイが出会ったら、レイのジェダイへの修行が始まってもおかしくない。その一方、フィン役のジョン・ボイエガは「すべて逆の方向に動き始める。前作でみんなが思ったことの逆へ」と発言しているので、別の展開になるかもしれないが……。
(5)旧3部作第2作は「ジェダイ」の修行
新作にジェダイの修行がありそうな予感がするのは、旧3部作の第2作『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』で、ルークがヨーダのもとでジェダイの修行を行ったから。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』も3部作の第2作なので、似たことが起きるのではないかと推測してしまうのだ。ちなみに『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』では、ルークは修行の終了前に戦いに向かい、ヨーダをがっかりさせることに。今回はルークががっかりする番か?
パート2:ところで「ジェダイ」って何?
(1) その前に確認:『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で設定がリセット!?
『スター・ウォーズ』の世界は、第1作が1997年に公開されて以来、多数の小説やコミック、ゲームが作られて、壮大な物語の体系が構築されてきた。しかし、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でその設定が一度、リセットされている。
ルーカスフィルムが、今後は『スター・ウォーズ』の<正史(公式な歴史)>として認められるのは“映画全作品”“「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ」以降のテレビアニメシリーズ”“『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』以降の刊行物”になると発表したのだ。つまり、それまでの小説やコミック、ゲームなどのルーカスフィルムが監修していないスピンオフ作品の設定は<正史>ではなくなった。だから『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で描かれるルークやレイアの子供たちの設定は、それ以前のスピンオフ作品で書かれた設定とは違う。『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のジェダイもこの<正史>に基づいて描かれる。
(2)そもそも「ジェダイ」って?
『スター・ウォーズ』の世界では、フォースとは宇宙に満ちるエネルギーのこと。「ジェダイ」と「シス」ではその使い方が違う。「ジェダイ」は、平和や正義を愛する心に導かれてフォースのライトサイド(光明面)を使う。逆に「シス」は、恐れや怒り、憎しみなどの負の感情から引き出したフォースのダークサイド(暗黒面)を使う。かつてジェダイたちは、ジェダイ・オーダー(ジェダイ騎士団)という組織に所属し、銀河共和国の平和に貢献してきたが、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』では、現存するジェダイはルークだけになっていた。
ジェダイたちにはどんな歴史があるのか? どうやったらなれるのか?
次回は、そんなジェダイの基礎知識をおさらいしよう。