ファイナルシーズン最終章がスタート!何が起きても、あと8話で完結!
今週のウォーキング・デッド
ついにやってきた最終シーズンのPart3。ここから始まる全8話で、この長寿シリーズが完結することは決定ずみ。果たして最後に何が起きるのか!?(文・平沢薫)
※ご注意 この記事は「ウォーキング・デッド」シーズン11についてのネタバレが含まれる内容となります。視聴後にお読みいただくことをおすすめします。
今週のウォーキング・デッド~シーズン11第17話「ロックダウン」
シーズン11のPart3の初回である、第17話「ロックダウン」はタイムリープはなく、Part2の最終話、第16話に直結。マギー(ローレン・コーハン)が、前話でダリル(ノーマン・リーダス)に救われたときのことを指して「さっきは」というのがその証拠。前話の直後から、今回のストーリーが始まっていく。
ちなみに、このときのマギーの「ごめんなさい」に対するダリルの返事が、日本語字幕では「俺はグレン(スティーヴン・ユァン)の代わりだ」になっているのは、ダリルはマギーの夫グレンの親友だったので、そんな無神経なことは言わないはずだと感じて違和感があるが、英語では「グレンは俺に、君を気に掛けてほしいと思っただろう」なので安心しよう。
ちょっと意外だったのは、コニー(ローレン・リドロフ)がパメラ・ミルトン知事(ライラ・ロビンズ)の息子、セバスチャン(テオ・ラップ・オルソン)の悪事について書いた記事の反響の大きさ。コモンウェルスの人々は、セバスチャンを糾弾する抗議デモを起こす。
この時、人々のプラカードの“エイプリルに正義を”のエイプリルとは、第14話でロジータ(クリスチャン・セラトス)たちが遭遇した女性エイプリル(ウィン・エヴァレット)のこと。セバスチャンは、借金を帳消しにすることを交換条件に、借金の返済に困った人々をウォーカーのいる空き家に送り込んで残っている現金を探させており、エイプリルはそのせいで命を落とす。コニーがこの出来事を記事にしたのだ。
ミルトン知事は騒ぎを収めるために、ちょうどウォーカーの群れが街に接近したことを口実に、外出禁止令を出して街をロックダウンする。新型コロナのための“ロックダウン”を体験した観客たちには、かなりリアルに感じられる設定だ。このロックダウンが人々にどんな影響を与えるのかは、きっと次のエピソードで描かれるだろう。
また、今回、新たな出来事だったのは、ウォーカーの大群の出現。おそらくこのシリーズ最大の集団になるのではないか。シリーズ最終回のクライマックスは、この集団との戦いになりそうな予感がしてくる。そして、これまで以上のスケールで壮大かつ壮絶な光景を見せてくれそうで、期待が高まってしまう。今回もウォーカーたちが兵士の体を引き裂くシーンはかなり強烈。監督は、このところシーズンの初回エピソードを監督することが多い、本作の特殊メイク担当でもあるグレッグ・ニコテロが勤めている。
と、Part3が始まったばかりなのに、早くも、あっちでもこっちでもバトルが始まりつつある。先に説明したコモンウェルス内部では、ミルトン知事一派vs市民、ミルトン知事一派vsコニーたちの攻防戦。そしてコモンウェルスの外では、ホーンズビー副知事(ジョシュ・ハミルトン)vsマギー&ダリルたち、さらにコモンウェルス軍vsウォーカーの大群。この街の外での戦いは、どちらも生き残りを賭けての激しい死闘になりそうだ。
この戦いの中で、ドラマ面では、これまでの組み合わせとは違う、新たな戦友コンビが誕生しそうな気配にも注目したい。マギー&ダリル、キャロル(メリッサ・マクブライド)&ニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)、そしてコモンウェルスの兵士のリーダー、マーサー(マイケル・ジェームズ・ショウ)&ロジータ。これらの組み合わせはみな、このエピソードにもいい雰囲気の会話があり、早くも似合いのコンビになりそうな気がしてくる。そして、鉄板な組み合わせなのが、ジェリー(クーパー・アンドリュース)&子供たち。今後続くであろう死闘の中で貴重になりそうな、ホッとするシーンのためにも、このカップリングは続いてほしい。
さて、Part3のスタートに合わせて、全8話のエピソードタイトルがアメリカの大手映画批評サイト・ロッテントマトなどで掲載されているが、最終話のタイトルが「Rest in Peace(安らかに眠れ)」なのがさっそく話題になっている。安らかに眠ることになるのは誰なのか。こちらの予測を裏切るのがこのシリーズの魅力なので、ドキドキしながら見守っていくしかない。