タカ&ユージ最強バディ再び!『帰ってきた あぶない刑事』評価は?
編集者レビュー
『帰ってきた あぶない刑事』2024年5月24日公開
舘ひろしと柴田恭兵が刑事を演じるシリーズ『あぶない刑事』の劇場版で、警察を定年退職後に探偵となった二人の活躍を描いたアクション。横浜を舞台に、依頼者の母親であり彼らの旧知の女性でもある行方不明者を捜索する一方で、連続殺人事件が起こる。共演は浅野温子や仲村トオル、土屋太鳳など。監督をドラマ「RISKY」「真夜中にハロー!」などの原廣利が務める。
編集部・香取亜希 評価:★★★★★
昭和に生まれ、38年に渡って愛され続けている『あぶない刑事』が、令和の時代に帰ってきた。作品自体を観たことがなくても、伝説のバディであるタカ&ユージの存在と、2人のかっこよさは周知の事実と言っていい。
刑事を定年退職後、ニュージーランドでの悠々自適な生活を経て、慣れ親しんだ横浜に帰ってきたタカ&ユージ。昔のままダンディ&セクシーな昭和感を全開にした2人の姿は、懐かしさを通り越して、逆に新しさを感じさせるほどすがすがしい。息の合ったやり取りはまさに熟練の技で、70歳を超えてもなおキレのいいアクションを披露する体力にも脱帽する。
そんな2人を令和によみがえらせたのが、今回初めて長編映画を手掛けた原廣利監督。父親の原隆仁がテレビドラマ「あぶない刑事」の監督の一人であることから、“あぶ刑事イズム”を受け継ぎ、期待通り……それ以上の“あぶ刑事ワールド”を見せてくれる。昭和だろうが令和だろうが、カッコイイものは文句なしにカッコイイのだ。このままの勢いで、2年後の40周年まで突っ走って行くことだろう。いまから期待せずにいられない。
編集部・浅野麗 評価:★★★★★
タカとユージこと“あぶない刑事”の2人が再び帰ってきた。定年退職後にニュージーランドで探偵として第2の人生をスタートさせていた2人が帰国し、いつものテーマソングと共に横浜の街をドライブするオープニング。それだけで、一気に彼らの世界に引き込まれる。還暦超えとは思えぬ華麗なダッシュや肉弾戦&銃撃戦といったキレあるアクションに、2人ならではのユーモアセンス、そしてダンディー&セクシーな魅力でわくわくさせてくれる。いつだってタカとユージであり、イチャイチャぶりも嬉しい、最強のイケオジコンビとの再会を喜ばずにはいられないのだ。
探偵事務所であり自宅でもある部屋が登場したり、娘かもしれないという依頼人・彩夏が現れたことによって父親らしき顔を覗かせるなど、2人の新たな一面ものぞかせる本作。岸谷五朗、早乙女太一、深水元基ら新キャストの怪演も印象的で新風を感じさせる。一方で、ぶっ飛び続ける最強キャラの薫や、課長になっても後輩キャラの透といった往年メンバーによるファンへのサービスもぬかりない。見せ場はもちろん“全部のせ”。頭を空っぽにシンプルに楽しむべき快作だ。
『帰ってきた あぶない刑事』あらすじ
定年退職後にニュージーランドで探偵をしていた鷹山敏樹(舘ひろし)と大下勇次(柴田恭兵)が、横浜に帰ってくる。その夜、横浜で香港在住の日本人弁護士が殺害される事件が起き、鷹山は事件に違和感を覚える。ある日、二人のもとに行方の分からない母親を捜してほしいと永峰彩夏(土屋太鳳)がやってくる。彩夏の母親を知る鷹山と大下は、それぞれ彼女が自分の娘かもしれないと疑う。