2150席がほぼ満席!“夫婦監督”コンペで最も大入りの会場に大満足!
第19回東京国際映画祭
コンペティション部門に出品されているアメリカ映画『リトル・ミス・サンシャイン』が上映され、オーチャードホールでマスコミ向け記者会見と一般向けティーチインが開催された。2150席もある大ホールは、1階から3階までほぼ満席。今年のコンペティション出展作品の中でも、1、2を争う大入りの会場に監督のジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリスは、驚きとともに満足げな表情をみせた。
今回が劇場長編監督デビューとなったジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリスは、CM業界などで20年以上も一緒に仕事をしている夫婦で、“夫婦監督”として有名。本人たちにとって、映画は「まるでわたしたちの子どもみたいなもの」とデイトンが言うと、すかさず「本物のこどもより遥かに扱いやすいけどね」とファリスが3人の子どもを持つ母親らしいセリフでツッコミを入れた。
本作は、ある一家が小さなバスに乗って旅をすることによって、家族のきずなを取り戻していくというアットホームな物語。そんな作風にふさわしく、撮影現場も1つの家族のように一致団結していたようだ。劇中、故障したバスを家族全員で押すシーンやバスに飛び乗るシーンなどがあったが、助っ人のスタッフやスタントマンなどは一切使わずに、キャストたちが自力で演じきったという。そんな手作り感あふれるリアルな描写が功をそうしたのか、アメリカでわずか7館しか上映されていなかった本作だが、その良質な感動が口コミで広がり、13週ものロングラン上映され大ヒットした。
『リトル・ミス・サンシャイン』は2007年お正月よりシネクイントほかにて公開。