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『インセプション』3週連続首位!公開後17日間で170億円の興収を突破! -8月2日版

全米ボックスオフィス考

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日本でも大ヒットです! (映画『インセプション』より)
日本でも大ヒットです! (映画『インセプション』より) - (C) 2010 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.

 レオナルド・ディカプリオ主演、クリストファー・ノーラン監督映画『インセプション』が、封切り3週目の今週末に2,749万ドル(約24億7,410万円)をたたき出し、3週連続の王座を獲得した。今年3週連続ナンバーワンに収まった作品は『インセプション』のほか、映画『アバター』『アリス・イン・ワンダーランド』『シュレック フォーエバー』とたったの3本。(1ドル90円計算)

映画『インセプション』写真ギャラリー

 先週から上映館数が247件減ったにもかかわらず降下率も35.7パーセントと低く、今週デビューした話題の新作すらも寄せ付けないパワフルさを見せた。公開後17日間の成績を見ても、1億9,330万ドル(約173億9,700万円)という興行成績を上げており、2億ドル(約180億円)の大台も時間の問題と見られている。

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 代わって今週の第2位は、初登場の映画『ディナー・フォー・シュマックス / Dinner for Schmucks』(原題)で2,353万ドル(約21億1,770万円)。アメリカの人気テレビ番組「ザ・オフィス」でもおなじみのコメディー俳優スティーヴ・カレル主演の同作品は2,911館での公開となっており、総合興行収入のチャート争いでは『インセプション』に劣ったものの、1館あたりの売り上げは『インセプション』の7,753ドル(約69万7,770円)で、一方『ディナー・フォー・シュマックス / Dinner for Schmucks』(原題)は8,082万ドル(約72万7,380円)と今週のトップ作品よりも勝っているのだ。

 第3位は、先週の第2位から45.9パーセントダウンの映画『ソルト』で1,947万ドル(約17億5,230万円)。公開後10日間で7,100万ドル(約63億9,000万円)の興行収入だ。

 第4位は、ワンランクダウンしたものの降下率は低い34.5パーセントにとどまっている映画『怪盗グルーの月泥棒 3D』で1,552万ドル(約13億9,680万円)。ちなみに今回のチャート争いで、最大ライバルになると見られていた新作映画『キャッツ&ドッグス 地球最大の肉球大戦争』は、『怪盗グルーの月泥棒 3D』と同じ3D作品で、ジャンルも同じファミリー映画だったのにもかかわらず惨敗で、第6位に終わった。

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 第5位は、ザック・エフロンのファンが泣いて喜ぶザックざんまい映画『チャーリー・セントクラウド』(原題)で1,238万ドル(約11億1,420万円)の売り上げ。配給のユニバーサル・ピクチャーズの統計によれば、同作品の週末売り上げ45パーセントが金曜日に押し寄せた女性ファンからのチケット売り上げによるもので、映画を観に来ていた何と79パーセントが女性客、そして59パーセントが25歳以下と、強力なザックパワーがさく裂した封切り第1週目となった。

 さて次回チャート入りが予想される話題作だが、夏休みシーズンにしては少々寂しく、細かいインディーズものは数本あれど、チャート入りが期待できそうな目ぼしい作品は2本しか見当たらない。

 1本目の作品は、コメディーで映画『ジ・アザー・ガイズ / The Other Guys』(原題)。ウィル・フェレルマーク・ウォールバーグ初共演の刑事コメディーだ。ウィルと来ればドタバタコメディーでおなじみだが、いつもならまじめな役どころが多いマークがウィルとの組み合わせをどうこなすかが見もの。

 そして2本目は、トップ5入りは微妙だがとりあえず一抹の可能性があるというところで、『ステップ・アップ3D / Step Up 3D』(原題)。これは同名ダンス映画シリーズの3D版で若者には人気があるものの万人ウケするというものではないため、どこまでチャートを上れるか……。

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 さて今年のサマーシーズンだが、一見元気あるように見えるものの、実は業界内では今夏の全米ボックスオフィスは例年に比べて大作が貧弱な年といわれており、これまでの夏に見られたように新しく公開される作品がどれもこれもワクワクもので、週末ごとに大きくトップが入れ替わる……という夏独特の活気が感じられない。チケットの値上げや3D上映の特別料金などから収入の数字自体は増えているものの、映画館へ足を運ぶ実際の観客数は減少の傾向にあるというのが現状だ。果たして、これは大作自体が全体的に弱く、経済が低迷している今年限りの状態なのか、それとも映画界全体に問題があるのか……ということで、これからのボックスオフィス動向が注目されている。(文・取材: アケミ・トスト/Akemi Tosto)

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