全国1,350か所の上映会でのべ200万人を動員した松井監督の最新作『レオニー』が上映!
第23回東京国際映画祭
24日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで、第23回東京国際映画祭特別招待作品『レオニー』舞台あいさつが行われ、松井久子監督が登壇した。
前作『ユキエ』『折り梅』では全国1,350か所にもおよぶ自主上映会を行い、のべ200万人の観客を動員した松井監督の最新作となる本作。構想に7年をかけたという日米合作映画が本映画祭の招待作品に選ばれたことを聞かれると、「大変光栄なことです。昨日は生まれて初めてグリーンカーペットを歩きましたが、大変気持ちがいいものでした」とご機嫌な表情。本作では、世界的な彫刻家イサム・ノグチの母親であるレオニー・ギルモアの生涯を描き出したドラマであるが、「彼女の人生はとてもドラマチックなのに歴史に埋もれていて。どうしてこの人のことを映画にしないんだろう。女性監督としてこの人を世に出さなければ」という使命感で制作を開始したことを明かしていた。
主演は、映画『シャッター アイランド』『ピンクパンサー』などハリウッドでも活躍しているエミリー・モーティマー。「わが身の不幸を嘆くよりも潔く自分の人生を受け入れよう」というレオニーの生き様を力強く演じている。その他、中村獅童、原田美枝子、吉行和子、竹下景子といった実力派俳優たちの出演が話題となっている。「7年は資金集めとシナリオに時間をかけることができました。納得できるまでシナリオをしっかりと作りこむことができたので、皆さんがシナリオを気に入ってくれて。やはりキャスティングがうまくいけば、うまくいくなと思いました」とニッコリ。そして集まった観客にメッセージを求められると「わたしはこの年齢で、しかも無名で非力ですが、作りたいと思い、志を持ち続けていたら1本の映画ができました。しかもプロデューサーはインド人、主演はイギリス人と世界中の人が400人も集まって。この映画を観て、皆さんも勇気をもって挑戦していただけたら」とメッセージを発していた。
本作は、世界的彫刻家イサム・ノグチの母親であるアメリカ人女性、レオニー・ギルモアの波乱の生涯を描いた伝記ドラマ。ドウス昌代による「イサム・ノグチ~宿命の越境者」に感銘を受けた『ユキエ』『折り梅』の松井久子監督が、14稿に及ぶ脚本の推敲(すいこう)を重ね7年の歳月をかけて完成させた。
映画『レオニー』は11月20日より角川シネマ新宿ほかにて全国公開