清水崇監督、ベネチアで悪ノリし過ぎでちょっぴり反省!ウサギの着ぐるみとともに登場
第68回ベネチア国際映画祭
清水崇監督『ラビット・ホラー3D』が現地時間8日深夜、第68回ベネチア国際映画祭で招待上映された。ミッドナイトスクリーニングとあって会場は若者が中心。清水監督も劇中に登場するウサギの着ぐるみを被ったスタッフを引き連れてレッドカーペットを歩き、観客のヤンヤの喝采に応えていた。
同作品は監督の前作『戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH』を見ていた姉弟が、ウサギのリュックを受け取ったことから悪夢の世界へと巻き込まれていくホラー。満島ひかりと香川照之という演技派ふたりが親子役を演じていることでも話題だ。清水監督は第66回大会に『戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH』のダイジェスト版を引っ提げてベネチアに初参加し、昨年の第67回大会は『戦慄迷宮~』の上映と3Dアワードの審査員委員長を務めた。3年連続のベネチア参加に清水監督は「一番最初にベネチアに来た時に立った劇場(メーン会場サラ・グランデ)の大きいスクリーンで新作を見れたというのが良いですね」とゴキゲンだ。
ただし、日本からベネチアに来る経由地パリの空港内でのんびりし過ぎて乗り継ぎ便に乗り遅れて、7日午前に行う予定だった記者会見をきょう8日に変更する失態をやらかしてしまった。さらに上映前にはお酒をちょっと引っ掛けてきたようで、会場ではウサギのかぶりものを映画祭ディレクターのマルコ・ミュラーにかぶせて悪乗りするなどやりたい放題。上映後、清水監督は「ミッドナイトだったのでかなり自由にさせてもらったのがうれしかったけど、ここまで自由にやるともう呼ばれないかも……(苦笑)」とちょっぴり反省。それでも、「今度は違った形で、ホラーじゃない映画で呼んでいただけたら」と映画祭関係者にアピールしていた。
清水監督はベネチアから日本へ一旦戻ったあとすぐに、ハリウッドで撮る新作『フライト75(原題)/ Flight 75』の撮影のために米国へ飛ぶという売れっ子ぶり。つかの間のお祭り気分をベネチアで満喫していたようだ。
なお、本作はすでに北米での配給が決定しているほか、世界80か国から配給権のオファーや問い合わせがが殺到している。その状況に出演者の香川照之は、「この映画は本質的なパンチ力が鮮やかだ。ベネチアでもアメリカでも、それが観客をKOすることを期待してやまない」と喜びのコメントを寄せた。(取材・文:中山治美)
映画『ラビット・ホラー3D』は9月17日公開