真冬にブルルっ!新作ホラー映画が予想外の大ヒットでナンバーワン! -1月9日版
全米ボックスオフィス考
大ヒット中のトム・クルーズ主演映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』をけ散らし、1月のデビュー週末興収記録において第3位という記録を打ち立て、映画『ザ・デビル・インサイド(原題) / The Devil Inside』が全米ナンバーワン映画となった。
今週第2位の映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』写真ギャラリー
今週末のみで3,373万ドル(約26億9,840万円)という収益をたたき出したこの映画は、出演者たちは無名俳優たちばかり。おまけに低予算で製作されたもので、このヒットの度合いは関係者たちにとってうれしいサプライズとなった。(1ドル80円計算)
代わって第2位は、4週目に入り32.5パーセント落下の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で1,987万ドル(約15億8,960万円)。とはいうもののこれまでに1億6,957万ドル(約135億6,560万円)の総合興収を上げ、この勢いで行くと今週中にはシリーズ第1弾映画『ミッション:インポッシブル』の最終総合興収である1億8,100万ドル(約144億8,000万円)を追い抜き、シリーズトップの興行収入を誇る2作目の映画『M:I-2』の2億1,541万ドル(約172億3,280万円)をも抜く勢いだ。
今週の第3位は、先週より1ランクダウンで映画『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』で1,369万ドル(約10億9,520万円)。これまでに1億5,705万ドル(約125億6,400万円)の総合興収を上げたこのシリーズ第2弾は、当初第1作目の映画『シャーロック・ホームズ』の足元にも及ばないとうわさされていたが、そんな評価を一蹴(いっしゅう)している。
第4位は、23.3パーセントと落下度が低かった映画『ドラゴン・タトゥーの女』で1,136万ドル(約9億880万円)。ダニエル・クレイグと渡り合う新人女優ルーニー・マーラに対するアカデミー賞のうわさもあり、これから映画賞シーズンに向けてチャート動向の気になる作品だ。
第5位は、冬休み終了と共に42パーセントも降下した950万ドル(約7億6,000万円)の映画『アルビン・アンド・ザ・チップマンクス:チップレックト(原題) / Alvin and the Chipmunks: Chipwrecked』。先週水曜日に興行収入が1億ドルの大台に乗り、現在の総合収益は1億1,159万ドル(約89億2,720万円)となっている。
新年2週目の全米ボックスオフィスは、『ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル』をはじめ先週に引き続いて快調に飛ばしている作品が多く、トップ12作品の興収を総合してみると去年の同時期と比べて28パーセントも上昇しており、ハリウッド映画業界にとっていいニュースである。
さて次週のチャート予想だが、トップ5を狙う作品が2本ほど控えている。1本は新作ではないのだが3Dでお目見えする作品でかなりの強豪となりそうな、ディズニー・アニメ屈指の名作映画『美女と野獣 ディズニーデジタル3D』である。映画の中で、ベルと野獣の大広間での舞踏シーンや、お城の食器たちが踊るミュージカル・シーンなど3Dになったときの見どころが多いこの作品の3D化は、興行的にかなり賢い戦術と考えられ、老若男女の映画ファンが一般入場券よりも高い3D入場料を支払ってでも観に来る可能性が高い作品である。
次回のチャート上位を狙う、もう1作品は主演マーク・ウォールバーグが映画『アンダーワールド』シリーズでおなじみのケイト・ベッキンセイルと共演するサスペンス新作映画『コントラバンド(原題) / Contraband』。麻薬王から弟の命を救おうと、パナマに出向き大量の偽札作りに関与することとなる兄をマークが演じる。果たして本作では、スターパワーを発揮して本作の看板を背負うことができるか注目だ。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)