アイアンマンスーツやホビットのフィギュアも!コミコン展示ホールはオタクの天国!
コミコン2012
現地時間15日まで米サンディエゴで開催されるコミコンの、話題の中心となるのが展示ホールだ。今年もコミック、アニメ、ゲーム、フィギュア、映画、テレビドラマなど、ぎっしりと並ぶ企業ブースの合間を、さまざまな格好のコスプレイヤーが練り歩き、大変な混雑ぶりを見せている。
アベンジャーズも登場!? 「コミコン2012」展示ギャラリー
映画関連で特に注目を浴びていたのは、マーベルのブース。映画『アイアンマン』で実際に使用された7体のスーツが舞台に並び、『アベンジャーズ』のヒーローにふんしたそっくりさんの姿も。また、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどの特殊効果を担当した、WETAデジタル社 の巨大トロールも人気で、その隣にはピーター・ジャクソン監督の新作『ホビット』に登場するキャラや、背筋が伸びて若々しいゴラムのフィギュアなどが。ティム・バートン監督の『フランケンウィニー』の撮影で使用された人形や小型セットの展示も大人気だ。
印象的だったのは、数年前に比べテレビドラマのイベントの規模が増したこと。今年はゾンビドラマ「ウォーキング・デッド」の展示が人気を集めていたほか、ドラマのキャストを呼んだパネルディスカッションなども目立った。これまでアメリカでは、映画のほうがドラマよりも質が良く地位も高いというのが常識だったが、近年その差が縮まっている。コミコンにもその傾向が反映されているようだ。
またアニメをメインとしたコンベンションでは、10代から30代が圧倒的に多いのに比べ、コミコンでは40代以上の層も多く、ファンの年齢層に幅がある。イベントの列に並んだ50代と思しき男性が、隣に並んだ少女と熱くコミックやドラマについて語り合ったり、幼い息子とうれしそうにフィギュアを眺めている父親がいたり。編み物をしながら列に並ぶ白髪女性の姿も見受けられた。またコミコンファンにインタビューをすると、一つのジャンルに対して非常に詳しく答えるオタク的な人が多く、一般的なアメリカ人と比べて語彙(ごい)が豊富。会場内で誰かにぶつかってもすぐ自分から謝る人が多く、シャイでマナーの良い人たちが多いという印象だ。
無数のブースが並ぶ展示会場、何か所ものホールや部屋で開催されるパネルやフッテージ上映に好きな作家のサイン会と、すべて楽しむには何日あっても足りないイベントが行われ、ポイントを決めて回る必要がある。コミコンは、まさにファンにとっては天国のような場所だ。(取材・文:こはたあつこ)