中山美穂、パリ在住の女性役に自己を投影した最新作に自信!
今年でパリでの生活も10年目を迎えた中山美穂が、主演最新作『新しい靴を買わなくちゃ』で演じたパリ在住のフリーライター勅使河原アオイ役に自己を投影したことを明かし、作品への自信を見せた。
5年以上も前、北川悦吏子監督と中山美穂との間で交わされたメールのやり取りから生まれたという本作。中山は、自身と演じたアオイに、ダブる部分が多かったことを明かす。映画の撮影が終わってから、プロモーションのために何度かパリと東京を往復しているが、東京に帰ってくる度に「はやっている物や人が変わっているのには驚く」と告白する。パリの自宅では、あえて日本のテレビ放送を観られるようにしていないそうだ。
劇中では、軽く酔ったアオイが「どや顔」の意味を勘違いするちょっぴりキュートなシーンがあるが、中山は「わたしもどや顔の正確な意味がよくわかっていなくて、共演相手の向井(理)さんに、しっかり教えてもらいました」と照れくさそうに振り返った。本作では、日本から旅行で来たカメラマンの八神千(セン)を演じる向井と、中山の自然な会話も物語の魅力の一つになっている。
『新しい靴を買わなくちゃ』には、タイトルが示すとおり、登場人物たちが何かに一歩踏み出すドラマが描かれる。中山自身も、「新しい自分になれた気がする。次に何に出会うのか、今から楽しみ」と語り、女優としての新たなステップになった様子。
本作でのアオイとセンの運命は、ある一つの結末を迎えるが、「この後、二人の運命がどうなるのか。続編ができるなら、いくらでも物語が広がりそう。ぜひ出演したいので、今度、北川さんに提案してみようかな」と意気込みをのぞかせる中山。パリでの生活という他の日本人女優にはない経験が生かされたアオイというキャラクターは、彼女の心の一部になったのかもしれない。本作では、スクリーンを通して、女優と役の奇跡的な出会いを、感じることができるだろう。(取材・文:斉藤博昭)
映画『新しい靴を買わなくちゃ』は10月6日より全国公開