『007』最新作が、シリーズ最高のオープニング興収で全米ナンバーワン! -11月12日版
全米ボックスオフィス考
007シリーズ23作目にあたる映画『007 スカイフォール』が8,836万ドル(約70億6,880万円)をたたき出し、全米映画トップとなった。これは歴代007作品のデビュー興収の新記録であり、まさにジェームス・ボンド生誕50周年記念作品にふさわしい結果となった。『007 スカイフォール』がここまでの大ヒットとなった理由として、ダニエル・クレイグの007としての人気が定着し、前作の映画『007/慰めの報酬』から本作公開までにおおよそ4年経過しており、映画ファンの期待が最高潮に達していたことなどが挙げられている。(1ドル80円計算)
ボンドシリーズ最高のオープニングをたたき出した映画『007 スカイフォール』写真ギャラリー
観客調査によると60パーセントを男性が占め全体客75パーセントが25歳以上という結果が出ており、一般の映画ファンに加えて往年の007ファンが映画館に繰り出してきたことが大ヒットに拍車を掛けているのではと分析されている。また、映画批評サイトのシネマスコアではAという高い評価が付けられており、これらの要素から判断するとアメリカでの興収は最終的に2億ドル(約160億円)以上も夢ではないかもしれない。
さて、今週ジェームズ・ボンドにトップの座を奪われてしまったのは、3,301万ドル(約26億4,080万円)で第2位の映画『シュガー・ラッシュ』。封切り後10日にして9,365万ドル(約74億9,200万円)の興収を上げている。第3位は1,479万ドル(約11億8,320万円)で40.6パーセント興収減となったデンゼル・ワシントン主演の映画『フライト』、第4位は映画『アルゴ』で662万ドル(約5億2,960万円)の興収となっている。
第5位は、今週もトップ5圏内をキープした映画『96時間/リベンジ』で401万ドル(約3億2,080万円)。降下率が32.2パーセント止まりというのは、同じくアクション・サスペンスである『007 スカイフォール』がライバルとして登場したことを考えると殊勲賞ものである。これまでに1億3,130万ドル(約105億400万円)の興収を上げている『96時間/リベンジ』は、前作『96時間』の興収1億4,500万ドル(約116億円)に、あともう少しというところまで来ている。
今週末は映画『トワイライト』シリーズ完結編となる映画『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』が公開される。4作目の後編に当たる本作は、これまでのシリーズと比べるといくぶん勢いに欠けている感があり、一騎打ちの相手が強豪007新作となると、本作が首位でデビューする可能性はかなり微妙といえる。(文・ロス取材:明美・トスト/Akemi Tosto)