アカデミー賞、初のオンライン投票導入で問題続出
第85回アカデミー賞
現地時間17日朝8時、5,856名からなる映画芸術科学アカデミーの会員による第85回アカデミー賞候補を決める投票が開始された。しかし、今年から初めてオンライン投票が導入されたおかげで、関係者たちはギリギリまでテンテコ舞いとなったようだ。
これまで84年間にわたり、郵送によるやり取りで受賞者及び受賞作品を選定してきたアカデミー賞。オンライン投票が導入された今年は、11月30日までに会費を払い申請をすれば、郵送でも投票ができる決まりとなっていた。
しかし、登録締め切り2日前に、Deadline.comがアカデミー賞候補投票にあたっての厳しい規則を取り上げた記事を掲載すると、動揺した会員から問い合わせの電話が殺到。これを受け、アカデミー側は「期日までに会費を納めたメンバー全てに投票用紙を郵送する」と当初の予定を変更した。
これで投票における問題はすべて解決されたと思われたが、17日(現地時間)に投票を開始してみると、一部の会員の中に、オンラインで投票しようとしてもログインできないという不具合が発生。サポートセンターの対応も、「問題がいつ解決するかわからない」といった状況で、会員はイライラを募らせた。
ほとんど丸一日ログインできずにいたアカデミー会員もいたらしいが、結局トラブルは解決したと見え、迷惑の掛かった会員にはアカデミー本部からお詫びのEメールが届いたという。ログインできないくらいのことであればまだしも、先日の全米映画俳優組合賞(Screen Actors Guild Awards)候補発表のときには、正式発表前にノミネーションリストが公式サイトに掲載されてしまうというハプニングも。アカデミー賞ではこれ以上のハプニングが起こらないことを祈るばかりである。(文・ロス取材:明美・トスト / Akemi Tosto)