話題沸騰中の『ゼロ・ダーク・サーティ』が全米ナンバーワン! -1月14日版
全米ボックスオフィス考
キャスリン・ビグロー監督の映画『ゼロ・ダーク・サーティ』が、5館から60館での限定公開だった期間を経て、上映館数全米2,937館へと増加した今週、2,444万ドル(約19億5,520万円)をたたき出して全米ナンバーワンとなった。当初、去年の12月に公開を予定していた本作は、配給のソニー・ピクチャーズの意向で公開日を急きょ1月に変更。限定公開がスタートすると、冒頭の拷問シーンが物議を醸し、加えて先日のアカデミー賞ノミネート発表などがかぶって話題となり、結果として全米トップへと上り詰めた。(1ドル80円計算)
今週トップに輝いた問題作!映画『ゼロ・ダーク・サーティ』場面写真
週末に本作を観に来ていた観客の内訳は、男性客が全体の59パーセント、年齢では62パーセントが30歳以上と内容柄やはり大人の観客が多かったようだ。アカデミー賞シーズンということもあり、この話題作の興収がどれほどになるかとさまざまな憶測が飛んでいるが、1億ドル(約80億円)は固いだろうとみられている。
今週第2位は、初登場コメディー映画『ア・ハウンテッド・ハウス(原題) / A Haunted House』で1,810万ドル(約14億4,800万円)。250万ドル(約2億円)という最近では低予算にあたる製作費で作られた、『パラノーマル・アクティビティ』のパロディー映画は、全米2,160館で公開。1館あたりの興収にすると、トップの『ゼロ・ダーク・サーティ』の1館あたりの収入とほぼ同じであり、配給オープン・ロード・フィルムにとっては朗報となっている。
第3位も今週初登場、犯罪アクション映画『L.A. ギャング ストーリー』で1,707万ドル(約13億6,560万円)。週末興収の39.3パーセントが金曜日に集中し、土日は尻すぼみになってしまった。次に第4位は、先週から2ランクダウンの映画『ジャンゴ 繋がれざる者』で1,104万ドル(約8億8,320万円)。トップ5の最後は、映画『レ・ミゼラブル』の964万ドル(約7億7,120万円)となった。
今週末封切り予定の大型作品は3本。約2,700館で公開のマーク・ウォールバーグとラッセル・クロウ主演の犯罪スリラー『ブロークン・シティ(原題) / Broken City』、約2,800館で公開予定のアーノルド・シュワルツェネッガー復活となる映画『ラストスタンド』、そしてギレルモ・デル・トロがエグゼクティブプロデューサーに名を連ねている約2,400館で公開のホラー映画『ママ(原題) / Mama』が待機中だ。(文・ロス取材: 明美・トスト/Akemi Tosto)