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スピルバーグ監督らがカンヌ受賞作を総評!問題を抱えながらも必死に生きる主人公を描いた作品にスポット

第66回カンヌ国際映画祭

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授賞作の総評を行ったスティーヴン・スピルバーグ監督
授賞作の総評を行ったスティーヴン・スピルバーグ監督 - Vittorio Zunino Celotto / Getty Images

 第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の結果発表に続いて審査員の記者会見が現地時間27日に行われ、審査委員長のスティーヴン・スピルバーグ監督をはじめ、アン・リー監督、ニコール・キッドマンダニエル・オートゥイユ河瀬直美監督らが出席した。

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 スピルバーグ監督は、満場一致で最高賞パルムドールに決定したという女性同士の恋愛を描いた映画『ブルー・イズ・ザ・ウォームスト・カラー(英題) / Blue is the Warmest Colour』について「素晴らしいラブストーリー。この映画はアメリカのみならず、世界中のどこでも成功することでしょう」と手放しで絶賛。また「二人の女優も素晴らしかった!」と本来監督が受け取る賞を、レア・セドゥアデル・エグザルチョプーロスにも贈った理由を説明した。

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 また、最近フランスで合法化されて賛否両論を呼んでいる同性婚の問題について聞かれたスピルバーグ監督は「この映画には同性愛の恋愛が描かれているけれど、このキャラクターは結婚していないし、同性愛の結婚の合法化などそういう政治的なものは関係がない」と前置きしながらも、「それでも同性愛者の結婚にとてもポジティブなメッセージを持っていると思うよ」と笑顔を浮かべた。

 河瀬監督は、脚本賞を受賞したジャ・ジャンクー監督の日中合作映画『ア・タッチ・オブ・シン(英題) / A Touch of Sin』について「この映画は、実際に起きた事件です。報道されたときは、とても悪い人間といわれたはずですが、この映画では、観客がキャラクターに心を動かされたと思います。わたしはその勇気をたたえたいと思います」とコメント。「世界の人たち全員に何かを考えさせるという要素があることが大事です」と選考の理由を明かした。

 今年の受賞作は、そのほとんどが経済、家庭、心の問題など、さまざまな問題を抱えながらも必死に生きる主人公を描いた作品だ。そして、そこにはそんな登場人物たちを真摯(しんし)に見つめて、表現しようとする監督たちの姿があった。本映画祭の開幕日に河瀬監督が語った「世界の未来の指針となるような映画祭にしたい」との言葉がそのまま形になったといえるだろう。(編集部・森田真帆)

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