『ゴジラ』やヒーローだけじゃない!オタクの祭典に注目映画が集結!
コミコン2013
米サンディエゴで開催された「コミコン・インターナショナル」で現地時間20日に行われた、米ワーナー・ブラザーズとレジェンダリー・ピクチャーズによる合同パネルディスカッションでは、映像が世界初上映されたハリウッド版『ゴジラ』以外にも、注目のラインナップがそろった。
パネルのトップバッターとして登場したのが映画『セブンス・サン(原題) / Seventh Son』。ジョゼフ・ディレイニーのファンタジー小説「魔使いの弟子」を映画化した壮大なアクション・ファンタジーで、パネルには主演のジェフ・ブリッジス、ベン・バーンズ、監督のセルゲイ・ボドロフらが参加した。
バーンズ演じる「7人目の息子の7人目の息子」として生まれた主人公が、ブリッジス演じる師匠から魔女退治の秘技を授かるといったストーリーが展開、映像を見る限り、美しくスケールの大きなアクション・ファンタジー作品としてかなり期待ができそう。残念ながら、魔女役のジュリアン・ムーア(映像には一瞬だけ登場)は今回不参加だったが、映画『モンゴル』など、作家性の強い作風で知られるボドロフ監督が、初のハリウッド大作でどんな演出を見せるのか、大いに興味をそそられた。
ハリウッドで長年進行してきた企画がついに動き出す、人気オンラインゲーム「World of Warcraft」の映画化『ウォークラフト(原題) / Warcraft』のティーザー・トレイラーもなかなか興味深い。砂漠を舞台に、鎧を着た人間の戦士が剣を持ち、巨大なオークと戦わんとする瞬間を描く一方で、カメラはずっとオークの肩越しに戦士を捉えており、はっきりとその姿を見せない。それがより想像力を掻き立てる、なかなかクリエイティブな演出だった。
同作の監督は『月に囚われた男』や『ミッション:8ミニッツ』で高評価を得たダンカン・ジョーンズ。作品の世界観や雰囲気を伝えるだけのものだったが、実にユニークな映像は、会場のファンを熱狂させた。撮影は来年早々にも始まるという。(取材・文:細谷佳史 / Yoshifumi Hosoya)