佐藤浩市、『人類資金』公開に感無量!過酷ロケ撮影に「マイル貯めときゃよかった」
19日、映画『人類資金』初日舞台あいさつが丸の内ピカデリーにて行われ、主演の佐藤浩市、香取慎吾、森山未來、観月ありさ、岸部一徳、オダギリジョー、阪本順治監督、そして原作者の福井晴敏が登壇した。総移動距離が5万4,593キロにも上った過酷なロケ撮影を経て完成した本作の公開を「感無量」と語った佐藤は「マイル貯めときゃよかったな」とウイットに富んだコメントで会場を盛り上げた。
ロシア・タイ・日本・アメリカで撮影が行われた本作。総移動距離は地球一周の1.36倍という数字を聞いた佐藤は「何とかこの日を迎えられました。みんな忙しい中、疾走して完成した作品。映画のキャンペーン中はいろいろとしゃべったけど、ここに立ったら頭の中が真っ白になった」と強烈な思い出に残る作品になったことをしみじみと語った。
一方、本作の公開後、1年間海外に留学することが発表されている森山は「お金とは、資金とは、人類とは……ということを感じながら作品に向き合いました」としみじみ。韓国俳優ユ・ジテとのアクションシーンも本作の見どころになっているが「普通、アクションシーンはこまめにカットを割るんですが、(阪本)監督がムチャ振りで1分半の長回しなんかして……。ユ・ジテは190センチぐらいの大男なので、大変でした」と振り返った。
仕事の都合で舞台あいさつに出席できなかったユ・ジテから、出演者やスタッフにねぎらいや感謝の手紙が届くと、香取や観月は「本当に大きくて戦うシーンは大変でした」と苦笑い。そんな中、佐藤は「(共演のヴィンセント・)ギャロからの手紙は来ないの?」と映画『バッファロー'66』などに主演している名優を引き合いに出して、場内の笑いを誘っていた。
本作は、福井晴敏の同名小説を、映画『闇の子供たち』の阪本順治監督で映画化。旧日本軍の秘密資金である「M資金」をめぐる陰謀や策略に巻き込まれていく人々を描いた作品に、阪本監督は「長年温めていた映画。素晴らしい俳優さんと、こうして舞台に立てて感動しています」と思いを語った。(磯部正和)
映画『人類資金』は全国公開中