村上淳、息子・虹郎とのカンヌに「最高です!」 河瀬監督『2つ目の窓』会見
第67回カンヌ国際映画祭
現地時間20日、第67回カンヌ国際映画祭で河瀬直美監督作品『2つ目の窓』の公式会見が行われ、河瀬監督、歌手のUAと村上淳の息子・村上虹郎、吉永淳が出席した。
本作で俳優デビューを飾った虹郎は、英語で「ここ(カンヌ)に来るのは初めて。昨日までは実感がなくて、ここってカンヌなんですか? と思っていました。実はすごく緊張しています。でも、カンヌはいつも雨って聞いていたのに、天気もとても美しくて。本当にうれしいです」と堂々のスピーチ。さらに日本語で「河瀬監督に出会えて、みんなと出会えて良かったと思っています。ホテルもすごく豪華でうれしいです」と続けて会見場を笑いに包むなど、海外メディアの好感度もバッチリだ。
また本作について「自分自身の最高傑作だと思っています」と改めて語った河瀬監督は、会見には出席していなかった、出演者の松田美由紀と、劇中でも虹郎の父親役を務めた村上淳、さらに渡辺真起子を壇上に呼んで集まったメディアに紹介。村上は、息子と共にカンヌの地に立った感想を「ただ一言、最高です!」と語り、笑顔を浮かべていた。
また劇中、舞台の奄美大島で、島の人々から民間霊媒師である「ユタ神様」として慕われている女性を演じた松田は「ユタの方々は精神のぎりぎりのところで修行をしているのです。1か月間、(自分も)神と、死と戦ってきました。とても大変でしたが、素晴らしい経験になりました」と撮影を述懐。初のカンヌとなった吉永が「憧れの地だったので、今ここにいてもまだ実感が沸きません。スタッフの皆さんやキャストの皆さんのおかげでここに来させていただいたと思っているので、感謝の気持ちでいっぱいです」と感極まる一幕もあった。
1997年の『萌の朱雀』でカンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)に輝き、2008年の『殯(もがり)の森』でグランプリを受賞、そして昨年は同映画祭の審査員を務めた河瀬監督。3年ぶりのコンペティション部門出品となる本作で、最高賞パルムドールに挑む。(編集部・森田真帆)
映画『2つ目の窓』は7月26日より全国公開
第67回カンヌ国際映画祭は現地時間5月25日まで開催