アカデミー賞外国語映画部門韓国代表作が釜山でお披露目!ユチョン、女性観客の絶賛に感激
第19回釜山国際映画祭
第87回アカデミー賞外国語映画賞部門の韓国代表作『海霧(原題)/Haemoo』が3日夜、第19回釜山国際映画祭で上映され、シム・ソンボ監督やJYJユチョンらメインキャストがティーチインに登壇した。
『そこのみにて光輝く』とアカデミー賞外国語映画賞部門ノミネートの座を争う今作は、『スノーピアサー』のポン・ジュノ監督が製作と共同脚本を兼任した、ユチョンの主演作。『殺人の追憶』の脚本を手掛けたシム・ソンボがメガホンを取っている。金策に尽き、中国からの密航者を漁船に乗せることになった麗水(ヨス)の船員たちを描くサバイバルミステリーだ。
船長役を務めた『チェイサー』のキム・ユンソクは「船員たちは皆、普通の人々。ただ生き延びるためにお金が必要で、結果として悪に手を染めてしまっただけ」と語り、「これは70%のシーンを実際の船上で撮影した、初めての韓国映画。撮影中はほとんど海に浮いた状態ですから、久しぶりに陸に上がったとき、船酔いならぬ“陸酔い”をしたほどです(笑)。誰もが寒さと船酔いと闘った、とても過酷な撮影となりました」と振り返った。
一方、シム監督が以前から俳優として注目していたというユチョンは、麗水の出身だという女性観客から「方言がとてもお上手でした」と褒められ笑顔に。「これほど大勢の先輩方に囲まれるのは初めて。どうリアクションしていいものか悩みましたし、やはりプレッシャーはありました」と明かしつつ、「ヘビーで悲劇的ではあるけれど、同時にいろいろな問いを投げ掛ける今作を誇りに思います」と胸を張った。
そのユチョンが惹(ひ)かれる紅一点、朝鮮族のヒロインにふんしたハン・イェリは、「シナリオを読んで、涙が止まりませんでした。ミステリアスで余韻を残したエンディングも大好きです」とはにかんだ。(取材・文:柴田メグミ)