樹木希林、孫娘とレッドカーペットに!河瀬直美監督『あん』上映
第68回カンヌ国際映画祭
現地時間14日、フランスで開催中の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門のオープニング作品『あん』が公式上映され、女優の樹木希林が、河瀬直美監督、永瀬正敏、原作者のドリアン助川、そして孫娘の内田伽羅と共にレッドカーペットイベントに登場した。
昨年のコンペ部門出品作『2つ目の窓』に続くカンヌ入りとなった河瀬監督。日本人女性監督最多となる7度目のカンヌ出品とあって、レッドカーペットには100台以上のカメラが集結し、人気の高さをうかがわせた。
『あん』一行が到着すると一斉にフラッシュがたかれ、「カワセ!」だけでなく「キキ!」の声援も。その樹木は、黒いシフォンが重なったオリジナルドレスでさすがの存在感を発揮。また、アシンメトリーの真紅のワンピース姿の内田は、そんな祖母に手を取られて笑顔。カーペットを華やかに彩った。
約1,100人が詰め掛けた公式上映では、終了と同時に5分以上にわたるスタンディングオベーションが送られ、一同感無量の表情。その後の囲み取材で「すごく恥ずかしかったです」と語った樹木は、「大勢の前で姿をさらすなんて……ガマの油のガマが油汗かいたような気分です」と相変わらずの樹木節。はきはきと取材に応じる河瀬監督を見ながら「河瀬さんみたいな人が日本から出てきて感無量ですね。本当に。『ナオミ! ナオミ!』って外国のカメラがすごくて、そばにいて申し訳なかったわ~」と笑顔を見せた。
また孫娘の内田は「あんなに長いスタンディングオベーションいただいたことがなかったので驚いて……」と大感激。観客の反応に「あんなに感動してもらってすごくうれしかったです」と手応えを感じた様子で、女優業を続けたいか尋ねられると「まだわからないですけど、もう少し経験してみたいとは思います」と明かした。
同作は、ドリアン助川の同名小説を原作に、小さなどら焼き屋で働く一人の老女・徳江(樹木)と周囲の人々の姿を通して、人生とは何かを問い掛ける人間ドラマ。「ある視点」部門の授賞式は日本時間24日に行われる予定で、『あん』にも受賞の期待が寄せられている。(編集部・入倉功一)
第68回カンヌ国際映画祭は24日まで開催
映画『あん』は5月30日より全国公開