ジェレミー・レナー、エイミー・アダムスとの間には「信頼、愛、尊敬」がある
第41回トロント国際映画祭
現地時間12日、第41回トロント国際映画祭でSF映画『メッセージ』(原題:Arrival)の会見が行われ、出演のエイミー・アダムスとジェレミー・レナーらが出席した。二人は『アメリカン・ハッスル』(2013)でも共演しており、「(その時とは)だいぶ髪型が違うね。でも、いつでも君は美しいよ」とエイミーを褒めたジェレミー。彼が「僕たちは信頼、愛、尊敬の念を互いに持っていて、それが芸術性における自由を与えてくれた」と二人の撮影現場での相性の良さを明かすと、エイミーも「その通り」とうなずいた。
エイミー&ジェレミー!第41回トロント映画祭フォトギャラリー
本作が描くのは、突如地上に降り立った巨大な宇宙船にいる謎の知的生命体と意思の疎通を図るため、軍に雇われた言語学者ルイーズ(エイミー)の人生だ(ジェレミーはルイーズと同じプロジェクトに参加することになった数学者のイアン役)。原作「あなたの人生の物語」(テッド・チャン著)が映像化不可能とされてきた理由は、その驚くべき構成にある。
エイミーは脚本のラストで隠された真実を知ったときのことを「読み始めて10分で心を動かされてルイーズのことが好きになり、それで最後まで読み終えると『オー……(自粛)』わかるでしょ? それでわたしが演じなくてはいけないその複雑性を意識して読み直したの。大きなチャレンジになると思ったわ」と振り返った。
同じくトロント映画祭に出品されているトム・フォードの監督第2作『ノクターナル・アニマルズ(原題)/ Nocturnal Animals』での演技も称賛されているエイミーに対し、どちらの作品を選ぶのか、アカデミー賞のキャンペーンについて心配しているか? という質問が飛ぶ一幕も。エイミーは「それについては心配していないわ。今心配している唯一のキャンペーンは大統領選よ」と間髪入れずに切り返し、会場を沸かせた。
そして、本作で辣腕を振るって称賛を浴び、現在、名作SF『ブレードランナー』の続編を撮影中のカナダ・ケベック出身ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(『ボーダーライン』)については、ジェレミーが「細かなところまでこだわりがあって、(スタンリー・)キューブリックみたいな撮影だと思う。確信に至るまで何千回とテイクを撮る」とコメント。「シャイに見えるけど、とても面白いユーモアのセンスを持っている。それが好きだよ」とその人柄に触れていた。(編集部・市川遥)
第41回トロント国際映画祭は現地時間18日まで開催
映画『メッセージ』は2017年日本公開(今年10月25日から11月3日まで開催の東京国際映画祭でも特別招待作品として上映される)