マイケル・ムーア、反トランプ映画を電撃発表
ジョージ・W・ブッシュ前アメリカ大統領を批判した映画『華氏911』(2004)など、アメリカの社会問題に鋭く切り込む作風で知られるドキュメンタリー監督のマイケル・ムーアが、共和党のドナルド・トランプ大統領候補を扱った新作を発表した。
以前からトランプ氏への批判を展開していたムーア監督。Twitterを通じた発表によると、映画のタイトルは『Michael Moore in TrumpLand(原題) / マイケル・ムーア・イン・トランプランド』。The New York Times によれば、ムーア監督がオハイオ州の劇場で予定していたワンマンショーを題材にした映画だという。実際のショーをめぐっては、ムーア監督が現地のコミュニティーボード(地域諮問委員会)による「あまりに物議を呼ぶ内容でリスクが大きすぎる」という判断で劇場のレンタルができなくなったとFacebookで明かし、話題を呼んでいた。
ムーア監督は現地時間18日に、編集中の様子を捉えた写真と共に、同日ニューヨークの映画館で無料上映を実施するとTwitterで告知。The Hollywood Reporter などによると、試写にはムーア監督も立ち合い、来月8日に迫った大統領選挙までに、「できるだけ多くのアメリカ人に観てほしい」と展望を語ったということだ。過激な発言で知られるトランプ氏については、ロバート・デ・ニーロが有権者に投票を促すキャンペーンビデオで、「顔面をぶん殴ってやりたい」と怒りを露わにするなど、ハリウッドスターからも批判の声が相次いでいる。映画は19日から一般上映もスタートするという。(編集部・入倉功一)