香港の人気スター、フランシス・ンが息子と親子ツーショット披露!
第29回東京国際映画祭
香港の人気俳優、フランシス・ンと息子のファインマン君が26日、EX THEATER ROPPONGI で行われた第29回東京国際映画祭コンペティション部門出品作品『シェッド・スキン・パパ』上映会に来場し、親子ツーショットで優しいパパぶりを見せつけた。共演のルイス・クー、ジェシー・リー、ジャッキー・チョイ、そして原作者の佃典彦、ロイ・シートウ監督も登場した。
【写真】フランシス・ン、ルイス・クーら男も惚れる香港のスターが来日!
借金と離婚問題に苦しむ映画監督(ルイス)の老いた父親(フランシス)は脱皮を繰り返し、その都度10歳ほど若返っていく……。若い時代から老年時代まで、演技派俳優フランシスの七変化も楽しい本作はコミカルな感動ドラマ。シュールで奇想天外な展開で始まりつつも、やがて父と息子、そして夫婦の愛の物語を通じ、香港の歴史をも俯瞰(ふかん)で見つめるような感動的な内容に昇華している。
この日がワールドプレミア上映となり、会場には大勢のファンが集まった。親子共演を果たした息子のファインマン君を抱きかかえて壇上に現れたフランシスは、心なしか目を潤ませながら「僕も映画をあらためて観て感動しました。撮影当時は本当に大変で。わたしは歌が下手なのに歌を歌うことになりましたが、映画の中で自分の息子と一緒に歌うことができて良かった。現場でも、映画の中でも父親の役を果たせたかと思う」と感激の表情を見せた。
同席したファインマン君はまだまだやんちゃ盛りなようで、舞台あいさつそっちのけで、マイクをいじって遊んだり、変顔を披露してみせたりと、落ち着かない様子。しかし、フランシスはそんな息子のことを優しく抱きかかえたりして、優しいパパの一面を見せた。
一方のルイスも「僕も大変感動しました」と晴れやかに語ると、「実は撮影をする時にフランシスがわが家にやってきて。僕の父と一緒に食事をし、そしていろいろな悩みを語り合ったことがあったんです。そんな二人の姿を見ているうちに、フランシスは僕の父親に似てきたなと思うようになって。それから映画が完成して、フランシスにどうだったか聞いてみたところ、彼は今にも涙を流しそうな感じで。それ以上は聞かない方がいいのかなと思い、それ以上は聞かなかった」と付け加えた。
原作は佃の戯曲「ぬけがら」。佃は、「もともとお芝居の台本だったものを(映画用の)シナリオに直して、香港の大スターに演じてもらうことになり、ロイ監督がすばらしい映画にしてくれた。本当に感激しています。皆さんもこの映画を愛してやってください」と観客に呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)
第29回東京国際映画祭は11月3日までTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか都内各所で開催中