小栗旬しかいない!『銀魂』実写キャストの起用理由は?
日本を代表する俳優たちが集結した映画『銀魂』。コミックス累計発行部数は5,100万部を超え、アニメシリーズも絶大な支持を受ける人気漫画の実写化とあり、キャスティングはさまざまな条件を加味した上で行われたという。昨年7月9日、マスコミに公開された『銀魂』の撮影現場にてスタッフに話を聞いた。その中で、キャストの起用理由や経緯を、松橋真三プロデューサーが明かした。
原作は週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の空知英秋による人気作。実写化において、主人公・坂田銀時を誰が演じるかはもちろん重要なポイントだった。銀時は動乱の時代を経て、現在は万事屋を営む風変わりな侍。その銀時に起用されたのは、『クローズZERO』シリーズや『信長協奏曲(のぶながコンツェルト)』などで、漫画原作モノを数多く経験してきた小栗旬だ。
銀時は激しい時代を過ごした過去を抱え、“死んだ魚の目”を持つというところで、役者も大人で少しくたびれた感じが必要というのがあり、若いキャストというのは難しい。「その迫力をうまく表現できる人物」というのが銀時役を任せる俳優の条件だったと松橋プロデューサーは話す。そのためには、「かっこよくなければならない、背が高くなければならない、さらに体もバキバキにマッチョじゃなければならない」と制約が多い中で、「空知先生からも福田雄一監督からもまっ先に名前が出たのが小栗旬さん。小栗さんしかいないのではないかと意見が一致しました」。
銀時率いる万事屋のメンバーであり、ギャグがあふれる原作でツッコミの要となるキャラクター・志村新八に決まったのは、若手の中でも頭一つ飛びぬけた存在感を示す菅田将暉。「銀さんが小栗さんで新八が菅田さんというのは一人ずつしか候補が出てこなかったので、ほかの可能性というのは考えませんでした」という松橋プロデューサーだが、ヒロイン・神楽のキャスティングには多少頭を抱えたともいい、「原作でいうと14歳で、さらには宇宙人という設定なので、なかなか難しいところがありました」と語る。しかし、「福田監督と小栗さんから橋本環奈さんしかいないだろうと言われ『なるほどね』と思い、そのまま決まりました」とスムーズに決定していったそう。
実際の撮影で、福田監督はそれぞれの役づくりについて「自然に自分の中に沈んでいったら、それは正解にしよう」という前提で挑み、小栗の演じる銀時が「正解」を示したという手応えを感じているという。撮影現場ではほかのキャストも含め皆が“前のめり”だった。自身の役に積極的に向き合い、楽しむ。そして、誰もが「銀魂」を愛しており、そのリスペクトをベースにブレない作品を目指していた。(編集部・小山美咲)
映画『銀魂』は7月14日公開