ファンタビ、不遇の『ハリポタ』シリーズで初のオスカー獲得作に!プロデューサーがコメント
第89回アカデミー賞
映画『ハリー・ポッター』シリーズ全作を手掛けてきたプロデューサーのデヴィッド・ハイマンがキノフィルムズの「2017年~2018年ラインナップ発表会」に出席するために来日し、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』がシリーズ初となるオスカー獲得作となったことについてコメントした。
アカデミー賞と縁のないことで知られており、ノミネートされることはあっても受賞はことごとく逃してきた『ハリー・ポッター』シリーズ。しかし、今年の第89回アカデミー賞では、『ラ・ラ・ランド』などを抑えて『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のコリーン・アトウッドが衣装デザイン賞に輝き、9作目にしてシリーズ初となるオスカーをもたらしていた。
このことについてハイマンは「そうなんだ! 素晴らしいことだ」と喜びのコメント。受賞は予想していなかったため授賞式のときは寝ており、朝起きてからこの快挙を知ったといい、「それでYouTubeで受賞の様子を観たんだ。名前が呼ばれて彼女は本当にショックを受けていたよね。そして舞台でも『スピーチを用意していない。どうしよう』と言っていて、とてもスウィートだった。彼女の受賞をとてもうれしく思うよ」と笑顔を見せる。
ただ「僕は『ファンタスティック・ビースト』を含めて全ての『ハリー・ポッター』シリーズを誇りに思っている。観客が、ジョー(原作者で『ファンタスティック・ビースト』では脚本家デビューも果たしたJ・K・ローリング)が書いた物語と深くつながったことを誇りに思っているんだ。賞ではなく、観客のことが一番だった」と力を込めたハイマン。「だから観客が映画を楽しんでくれたことが光栄なんだ。衣装デザインで賞が獲れたのは、ケーキのアイシングみたいなもの。とてもおいしくて贅沢なケーキのね」と賞のアリナシではなく、多くのファンを獲得したシリーズそのものへの誇りをのぞかせた。
また、パリが舞台で、若きダンブルドアが登場することも決まっている『ファンタスティック・ビースト』シリーズ第2弾の進捗状況については「順調だよ。夏から撮影を始めて、2018年11月に公開する予定だ。今ジョーは脚本のリライトをしていて、僕たちも準備を始めている。キャスティングはちょうど始めたところだよ」と明かしていた。ハイマンは実写版『パディントン』の続編『パディントン2』もプロデュースしており、こちらは2018年1月に日本公開される。(編集部・市川遥)