満島ひかり&永山絢斗、恋人役で共演!
女優の満島ひかりが、4年ぶりに単独主演する映画『海辺の生と死』(7月29日公開)で、NHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」などで話題の永山絢斗と恋人役で共演していることが明らかになった。
作家、尼僧として活躍する瀬戸内寂聴の私小説を映画化した『夏の終り』(2012)以来、満島にとって4年ぶりの単独主演となる本作は、1990年に映画化もされた名作小説「死の棘」の原作者として知られる作家・島尾敏雄と、その妻・島尾ミホをモデルにした物語。島尾ミホが第十五回田村俊子賞を受賞した自叙伝に基づき、太平洋戦争末期の奄美群島・加計呂麻島で国民学校教員として働くトエ(満島)が、新しく駐屯してきた海軍特攻艇隊隊長と激しい恋に落ちるさまを描く。
永山が演じるのは、トエの恋人で島尾敏雄をモデルとした朔(さく)中尉。文学ざんまいの生活から、突然特攻艇隊隊長に任ぜられた青年の葛藤を体現した永山は、「朔という一人の男の胸の内の葛藤に、僕自身も苦しみ、心が同じように高鳴って、幸せを感じることが不思議なまでに出来ました」と手応えを明かし、「どの島とも異なる独特な雰囲気を持つ奄美大島加計呂麻島で送った撮影の日々に、監督・共演者・スタッフ・出会うことの出来た全ての皆さん、海に・砂浜に・動物たちに・たくさんの緑に、 そして島尾敏雄さん島尾ミホさんへの感謝の気持ちでいっぱいです」と加計呂麻島で過ごした撮影の日々を振り返っている。
永山のほか、島で慈父(うんじゅ)と慕われるトエの父親に『かぞくのくに』(2011)などの津嘉山正種(つかやままさね)、朔中尉の部下・大坪に『帝一の國』(4月29日公開)、『あゝ、荒野』(2017年公開)など新作を控える若手注目株・井之脇海(いのわきかい)、若い上官に鬱屈した表情を見せる兵士に『ローリング』(2015)などの川瀬陽太の出演も新たに発表された。
主演の満島は、「島に棲む、人間の姿をした狗神のような女が、内地から特攻艇に乗るため、島へやってきた男と鮮烈に出会いました。女は自然を愛する男に狂うほどの恋をし、男はその女の海ほど深い愛にのみこまれてゆきます。この作品は、『愛vs戦争』の話だと思います」と作品への思い入れを語っている。(編集部・石井百合子)
映画『海辺の生と死』は7月29日よりテアトル新宿ほか全国順次公開