滝沢秀明、ホラー映画の初主演は舞台での経験活かし強烈インパクト!
映画『呪怨』シリーズをはじめ、数多くのホラー作品を手掛けてきた清水崇監督の最新作『こどもつかい』で、17年ぶりの映画作品で映画初主演を果たした滝沢秀明が、Hey! Say! JUMP の有岡大貴とともに本作への思いを熱く語った。
これまで数多くのテレビドラマや舞台に主演し、近年の「滝沢歌舞伎」では座長としてだけでなく演出も務め、その才能の豊かさを見せつけている滝沢。そんな彼が満を持して映画初主演作に選んだのは、意外なことにホラーという新境地。しかも、彼が演じるのはホラー映画で恐怖の存在に立ち向かうヒーロー的な立場ではなく、恐怖の存在そのものである「こどもつかい」という謎めいたキャラクターだ。
「恐怖に追われる側だったら想像はついてしまうと思ったんですけど、恐怖で驚かす側のお話をいただいたので、こんなチャンスない」と語る滝沢は、衣装合わせでもアイデアを出すなど、ビジュアル面にも積極的に参加。「とにかく徹底的にやってほしいと最初に思いました。顔が見えないからとか、普通なら気にされるようなことも一切関係なく、作品にとって必要ならば、今回のキャラクターがどうすれば活かされるかということを第一に考えてくださいとお願いしました」との言葉通り、そのキャラクターのイメージは独創的。肩にカラスを乗せた、まるでダークファンタジーの世界から飛び出してきたようなビジュアルだけでなく、滝沢自身の顔にヒビが入っていたりと、強烈なインパクトを残す。
それはビジュアル面だけにとどまらず、演技的にも徹底している。滝沢によれば「動きの一つ一つにもこだわった」という。「普通の人間ではない、こいつは一体何者なんだろうと思わせるような不思議さを狙いました。子供っぽいセリフ回し、パントマイムを使ったりしてキャラクターを表現した」と明かした。
滝沢にとっては「新しいことへの挑戦は大事なもの」だという。「観る方たちの立場で考えてみれば、やっぱり僕も今まで見たことのない新しい姿を見たいと思う。それに演じる側としても新たなことに挑戦していく気持ちというのは常に持っていたいと思うんです。そういう意味ではこの『こどもつかい』というキャラクターは自分でも想像はしていなかったので、このチャンスをもらえたことは本当にうれしかったんです」と笑顔を見せる。
何回もテストを繰り返す中で発見したものを積極的に取り入れ、撮影現場で生まれたものを大切にしていった滝沢。「映画は大きなスクリーンなので、画で訴えかけるパワーというのが全然違うので。スクリーンで観ているお客さんに、どうやって演じれば楽しんでもらえるのかと、常にそういったことを考えていました」という滝沢は、もはや単なる演者ではなく、常に観客の目を意識したエンターテイナーそのもの。その姿には共演者である後輩の有岡も「撮影に臨む姿勢はとても刺激になりました」と言葉を残した。(取材・文:永野寿彦)
映画『こどもつかい』は全国公開中