『007』ロジャー・ムーアさん死去 89歳 3代目ジェームズ・ボンド
映画『007』シリーズで3代目ジェームズ・ボンドを演じた俳優のロジャー・ムーアさんが、がんのためスイスで亡くなったと、23日、ムーアさんの家族が公式Twitterに掲載した声明で発表した。89歳だった。
【写真】ムーアさんがボンドを演じた『007/死ぬのは奴らだ』
声明によるとムーアさんは、がんとの「短くも勇敢な戦い」の末に亡くなったとのこと。葬儀については、故人の遺志によりモナコで密葬にて執り行われるという。
ムーアさんは1927年10月14日生まれでイギリス出身。警察官の息子として育ち、第2次世界大戦に従事。除隊後アメリカにわたり、下積みを経て1962年から主演したテレビシリーズ「セイント/天国野郎」でスターに、1973年の『007/死ぬのは奴らだ』でショーン・コネリー、ジョージ・レーゼンビーに続く3代目ジェームズ・ボンドに就任した。
整った顔立ちとコミカルな雰囲気を持ったムーアさん演じる、ユーモアあふれるボンド像はファンから愛され、1985年の『007/美しき獲物たち』まで7作品に連続で主演した。
ユニセフ親善大使を務めるなどチャリティー活動にも積極的に参加し、その功績を認められ、2003年にはイギリスのエリザベス女王からナイトの称号を受けた。2007年には、国連から名誉人道賞も授与されている。(編集部・入倉功一)