ジョン・ラセターから友人・宮崎駿へ「次に引退会見しても誰も来ないよ!」
現地時間10日、アメリカのアナハイム・コンベンションセンターで開催された『カーズ/クロスロード』のワールドプレミアレッドカーペットに同作で製作総指揮として参加し、ディズニー/ピクサーのトップとしても知られるジョン・ラセターが登場。2013年に長編アニメ制作からの引退を公表したものの、それを撤回し、今年本格的に新作の制作体制に入った宮崎駿監督について、「次に日本で引退会見をする時は、誰も来ないよって言ったんだよ!」と仲の良さをうかがわせるジョークを交えて語った。
以前より宮崎監督との親交が深いことで知られているラセター。彼は、映画で引退するか否かで苦悩する主人公マックィーンと、宮崎監督を重ねながら言葉を続けていく。「『カーズ/クロスロード』は、マックィーンがキャリアの後半で何をすべきかを考えようとする内容なんだ。彼はまさに人生の岐路に立たされているんだよ。宮崎さんは新しい映画を今作っていて、わたしたちはみんなそのことにすごく興奮している。きっと彼にはまだ伝えたい話がいっぱいあるんだって。マックィーンのように彼も走り続けるだろうね」。また彼は「『カーズ/クロスロード』をすごく誇りに思っている」と同作への自信も見せた。
今回の『カーズ/クロスロード』では、『カーズ』シリーズの過去2作の監督を務めてきたラセターから監督の座が、今作が初長編監督作となるブライアン・フィーに引き継がれている。しかし劇中には『カーズ』ファンだけではなく、第1作から参加してきた声優陣も喜ばせる演出も。その一つが、マックィーンの師匠であるドック・ハドソン(声:故ポール・ニューマンさん)の登場と、ポールさんの声の使っていることだ。マックィーンの声を担当しているオーウェン・ウィルソンは「彼がカムバックするというアイデアや、この作品にポール・ニューマンの声が入っているというのは、とてもスペシャルだった」と喜びをにじませた。
そんな新作を手掛けたフィー監督は、今作での来日を予定しているという。彼自身非常に楽しみにしているようで、「実は僕、日本に行くんです。日本に行って、この映画のことをお話しできるんです。日本の皆さんにお会いできることが待ち切れないです」とウキウキ。また「『カーズ/クロスロード』が日本公開されることが待ち切れないです。美味しい食べ物を楽しみにしています(笑)」と笑みを浮かべつつ、フィー監督の仕事ぶりにご満悦の娘・エレノアちゃんとともにレッドカーペットを後にしていた。(編集部・井本早紀)
映画『カーズ/クロスロード』は7月15日より全国公開