これまでのDC映画と違うぞ…!『ワンダーウーマン』2週目も好調でV2
全米ボックスオフィス考
先週末(6月9日~6月11日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、ガル・ガドット主演映画『ワンダーウーマン』が興行収入5,852万672ドル(約64億3,727万3,920円)と公開2週目も好調で、首位の座をキープした。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル110円計算)
女性ヒーローの誕生を描く本作のメガホンを取ったのは、シリーズ初の女性監督となったパティ・ジェンキンス。『マン・オブ・スティール』(2013)から始まるDCユニバース作品はレビューが芳しくなく、2週目の興収ダウンが甚だしかったが(『マン・オブ・スティール』は64.6%ダウン、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は69.1%ダウン、『スーサイド・スクワッド』は67.4%ダウン)、批評家および観客の満足度が非常に高い本作は、前週比43.3%ダウンにとどめるなどその違いを見せつけている。
『ミイラ再生』(1932)をトム・クルーズ主演でリメイクした『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』は興収3,168万8,375ドル(約34億8,572万1,250円)で2位デビュー。同じく『ミイラ再生』をリメイクしたブレンダン・フレイザー主演の『ハムナプトラ』シリーズ3作(1999-2008)のいずれのオープニング興収にも及ばなかった。ただ海外(全米以外)では好調で、『宇宙戦争』(2005)を上回り、トム主演作史上最大のオープニング興収1億4,075万7,046ドル(154億8,327万5,060円)を稼ぎ出している。同作は、ユニバーサルが往年のモンスター映画を一挙リメイクする一大プロジェクト「ダーク・ユニバース」の幕開けを飾る作品で、『スター・トレック』などの脚本家として知られるアレックス・カーツマンが監督を務めた。
このほかの初登場組では、ジョエル・エドガートン主演ホラー『イット・カムズ・アット・ナイト(原題) / It Comes At Night』が興収598万8,370ドル(約6億5,872万700円)で6位。批評家からは好評だが、観客の反応は悪く苦戦気味。一方で、ケイト・マーラ主演で女性兵士と軍用犬の絆を描いた『ミーガン・レヴィー(原題)/ Megan Leavey』は観客からは高評価だったものの、8位デビューとそれが成績にはいまいち反映されなかった。
今週末は、スカーレット・ヨハンソン主演コメディー『ラフ・ナイト(原題) / Rough Night』や、ピクサーの人気シリーズ第3弾『カーズ/クロスロード』などが公開される。(編集部・市川遥)
6月9日~6月11日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(1)『ワンダーウーマン』
2(初)『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』
3(2)『キャプテン・アンダーパンツ:ザ・ファースト・エピック・ムービー(原題) / Captain Underpants: The First Epic Movie』
4(3)『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』
5(4)『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
6(初)『イット・カムズ・アット・ナイト(原題) / It Comes At Night』
7(5)『ベイウォッチ(原題)/ Baywatch』
8(初)『ミーガン・レヴィー(原題)/ Megan Leavey』
9(6)『エイリアン:コヴェナント』
10(7)『エブリシング・エブリシング(原題)/ Everything, Everything』