「パディントン」生みの親マイケル・ボンドさん91歳で死去
テレビアニメ化や実写映画化もされたイギリスの児童文学「くまのパディントン」シリーズの作者として知られるマイケル・ボンドさんが27日(現地時間)、91歳で亡くなった。英BBCなどが報じている。
マイケルさんの作品を手掛けた出版社ハーパーコリンズが発表した声明によると、マイケルさんは病気のため、27日に自宅で亡くなったという。病名は明らかにされていない。
マイケルさんは1945年から執筆活動を開始。その後は、BBCでテレビカメラマンとして働きながら、1958年に「くまのパディントン」を出版。同書が好評を博したことでシリーズ化し、大きな成功を収めた。1997年には児童文学での功績が認められ、大英帝国勲章(OBE)を受賞している。
「くまのパディントン」は、ロンドンのパディントン駅で古ぼけたスーツケースに座っているところをブラウン夫婦に発見され、パディントンと名付けられるクマが主人公の物語。書籍や絵本だけでなく、ぬいぐるみなどのグッズも人気を集めた。テレビアニメ化もされたほか、近年では『ハリー・ポッター』シリーズなどのプロデューサー、デヴィッド・ハイマンらによって実写映画化された『パディントン』が、世界的に大ヒットを記録。その続編『パディントン2』の製作も決まっており、日本では2018年1月に公開予定。
同映画シリーズでブラウン家の大黒柱ヘンリー役を務めている俳優のヒュー・ボネヴィルは、同続編の撮影の最終日にマイケルさんの訃報を知ったことを明かし、「『くまのパディントン』の中で、マイケルは何世代にもわたって人々に喜びを与える、熱心かつ楽観的なキャラクターを生み出しました。マイケルは、たくさんのファンと、彼の妻スーとその家族、そして彼のモルモットから惜しまれることでしょう」とInstagramで追悼メッセージを寄せている。(編集部・石神恵美子)