『君の名は。』ハリウッド実写化が決定!J・J・エイブラムスがプロデュース
東宝は28日、新海誠監督の大ヒットアニメーション『君の名は。』のハリウッド実写映画化を発表した。米パラマウント・ピクチャーズと映画『スター・ウォーズ』シリーズを手掛けるJ・J・エイブラムスの制作会社バッド・ロボットが実写映画化権を獲得。エイブラムスもプロデューサーに名を連ねる一大プロジェクトの実現に、新海監督は「『君の名は。』は、日本に暮らす僕たちのローカルな想像力、ドメスティックな技術で組み立てた映画です。そういう作品がハリウッドと交わることで、もしかしたら新しい可能性のようなものを見せてもらえるのかもしれない──そんな期待をしながら、完成を楽しみに待っています」と語っている。
『君の名は。』は、見知らぬ者同士であった田舎町で暮らす少女と東京に住む少年が、奇妙な夢を通じて導かれていく姿を追った青春ストーリー。昨年8月26日に日本で公開されると、累計興行収入は250億円を突破し、邦画興収歴代2位となる空前のヒットを記録(興行通信社調べ)。今年7月26日に発売されたブルーレイ&DVDの出荷枚数は120万枚を突破している。
ハリウッド版は、エイブラムスとバッド・ロボットのリンジー・ウェバーがプロデュースを担当。脚本は『メッセージ』(2017)で第89回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたエリック・ハイセラーが手掛ける。
アニメ版で製作を務めた川村元気もプロデューサーとして開発に参加。もともと、今回の実写化はエイブラムスが希望したものだといい、川村は、「バッド・ロボットで彼と会って話すまで『これは夢だ、きっと夢に違いない』そう思っていたのですが、どうやらこれは現実のようです」と証言。「『君の名は。』をハリウッドで実写映画として生まれ変わらせるのにあたりエイブラムスさんと彼のチーム以上のクリエーターはいないと思います。また脚本のエリック・ハイセラーさんが書いた『メッセージ』はここ数年で見たSF映画のなかで最も心を動かされたものでした。SFとラブストーリーが融合してクライマックスへと突き進む『君の名は。』を、エリックさんならば最高なかたちで表現してくれると確信しています」と期待をかける。
東宝は同作の日本配給を手掛けるほか、ハリウッドとの共同開発にも着手。また、社内において、日本のIP(知的財産)を基にした海外との共同製作・リメイクを進める専門チームを立ち上げており、『君の名は。』に続いて、同様の案件を増やしていく予定だという。(編集部・入倉功一)