敵でも味方でもない?『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ベニチオ・デル・トロが挑む謎のキャラ
映画『スター・ウォーズ』のエピソード8にあたる最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』に登場する新キャラクターDJを演じたベニチオ・デル・トロ。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』から、コレクター役でマーベル映画に参戦し、またもビッグプロジェクトに参加することになった彼が、撮影の裏側を語った。
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敵か味方か、それともまた別の勢力の人間なのか。名前以外は全く判明していないDJ。ベニチオは「何者なのか、僕もわからないよ(笑)。彼は何者かわからない、良い人間なのか悪い人間なのかも。それがこの役のアイデアなんだ」と語ると、「僕もなんでそこまで秘密にするの? と思ったけど、ファンのためさ。クリスマスプレゼントだって、そのままじゃなくて包装紙に包んでいてもらいだろう?」と煙に巻く。
ベニチオ自身は、1977年に『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』を劇場で観たといい、思い入れも深い。「子供のころ、年上の従兄弟たちはみんなそれぞれ好きな映画があって、僕は何とかそれに追いつこうとしていた。『スター・ウォーズ』を従兄弟たちより先に観て、僕の映画だと思えたんだ。僕ら世代にとって、ずば抜けた一本だった。ボバ・フェットのバックストーリーまで知っている僕の友達ほどの本物のファンではないけど、夢中になった」。
そうして参加した『スター・ウォーズ』の現場だが、インディペント作品でもキャリアを積んできたベニチオにとって、メガホンを取ったライアン・ジョンソン監督との仕事には驚きを覚えたという。「ライアンは脚本も書いている。今回僕はストーリーに疑問を投げかけてみたんだ。そういった場合、書き手は嫌がるものだけど、彼は、物語や役を掘り下げて変更することにためらいがないんだ。しかも決断が素早い」と振り返る。
その言葉は、ジョンソン監督が、ジョージ・ルーカスのようなインディペンデントスピリットを胸に本作に臨んだことを感じさせる。「ライアンは『ここは僕が間違えた』『君のアイデアの方が好きだ』なんて言うくらいオープンなんだ。実際にそうしていろんなものを変えるには、しっかりと準備をして、自分の作品について論理が構築できていないといけない。これまで何本かメジャースタジオの映画をやったけど、本当にエキサイティングだと感じた初めての作品だ。とても開放的で『オッケー、クール。僕たちは映画をやっているんだ』と思えた。うまくいってくれるといいなと思ってる」。
ちなみに「子供のころはハン・ソロのブラスターが好きだったよ。ライトセーバーにはそんなに夢中になれなかった。銃を撃つことができるのに、なぜ必要なんだ? ってね」とジョークを飛ばすベニチオ。DJがハン・ソロのように愛される存在になってほしいか尋ねられると、「みんなには『もっと彼を見たい!』と言ってもらいたいよ。ディズニーに電話して『彼を次回も出して!』ってね」と笑顔。また、キャリー・フィッシャーさんとの思い出を振り返りながら「これは、キャリー・フィッシャーの最後の出演作なんだ。悲しいことだよ。でも同時に、この作品にソウルをつけ加えている。この映画を、独立したスペシャルなものにしているんだ」と語った。(編集部・入倉功一)
映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は12月15日より全国公開