高畑充希はお見合い結婚賛成派!『鎌倉ものがたり』でみる夫婦関係の持論
映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』で堺雅人演じる一色正和の年の離れた若妻・亜紀子を演じた高畑充希が、自身の思い描く夫婦像や、女優として転機となった出来事などを語った。
映画、ドラマ、舞台と幅広い表現の場で活躍している高畑だが、本作でも、幽霊や妖怪といった「人ならざるもの」が行き交う街・鎌倉を舞台にしたファンタジックなストーリーの中、リアリティーと虚構の間にある夫婦の愛を、堺と共に見事に演じ切った。
高畑演じる亜紀子は、ミステリー作家である一色正和に出会った瞬間、運命を感じ夫婦となる。結婚がスタートという間柄について「両親がお見合い結婚なのですが、とても仲が良いんです。なので、そういう結婚はいいと思います」と語り、お見合い結婚は「あり」だという自身の考えを明かした。
また、夫婦の関係については「この作品で一色先生は亭主関白的な部分もありますが、亜紀子が主導権を握っているところもあります。尻に敷かれたり、敷いたりというシーソーのような関係って、毎日の暮らしの中ではすごく楽しいことだと思う」と語り、どちらか一方がイニシアチブをとるよりも、互いが絶妙なバランスで寄り添い合う関係が理想だという。
今回演じた亜紀子は、堺が演じた一色との運命の出会いを経て、人生が大きく変わる。現在、女優として大きく花開いた高畑にとっても人生を左右するような衝撃的な出会いはあったのだろうか。「これまでいろいろな作品に出演させていただき、その都度、とても多くの影響を受けています」と過去の出会いに感謝している高畑だが、中でも17歳の時に出演した舞台「奇跡の人」との出会いは掛け替えのないものだという。デビュー前から同舞台のファンで、ヘレン・ケラーを演じた際「こんなに心動く仕事があるんだ。女優という仕事を長くやっていきたい」と感じ、演技の魅力に取りつかれたと自身の女優人生を振り返った。
NHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」では妹たちを守る芯の強い姉であり“とと(父親)”である女性を好演し、映画『アズミ・ハルコは行方不明』では、いまどきのぶっ飛んだキャバ嬢を、そしてテレビドラマ「過保護のカホコ」では過保護な親により世間知らずに育ってしまった究極の箱入り娘を演じるなど、幅広いレンジでキャラクターを作り上げ、多くの人を魅了してきた高畑。本作でも、個性的な俳優たちが多数登場するなか、「どこかふらふらしていたい」という自身の亜紀子像のもとに作り上げられたキュートな若妻の姿は、物語の大きな見どころの一つだ。(取材・文:磯部正和)
映画『DESTINY 鎌倉ものがたり』は全国公開中