『キングスマン』コリン・ファース「私はタロンの友達」
スパイアクション映画の続編『キングスマン:ゴールデン・サークル』にハリー役でまさかのカムバックを果たしたコリン・ファースが電話インタビューに応じ、主人公エグジー(タロン・エガートン)との共闘シーンなどについて語った。
不良少年だったエグジーがイギリスにあるスパイ組織「キングスマン」の一員である敏腕エージェント・ハリーに見いだされ、一流のスパイになっていくさまを描いた前作。タロン自身、コリンへの敬愛の念を包み隠さず表明しており、それはエグジーがハリーに向ける尊敬のまなざしに重なる部分がある。
「この役柄を演じることを通してタロンとわたしは知り合ったから、実際の関係がある程度反映されている。でも(ハリーがエグジーにとってそうであるように)僕はタロンのメンターだとは思わない。友達なんだ」と説明するコリン。本作ですっかり一人前のスパイとして成長を遂げたエグジーだが、演じたタロンについては前作の時点で完全体だったと振り返る。
「彼はとても若く、演劇学校を出たばかりで、わたしが何を期待していたかはわからないが、最初から彼から学んでいると感じていた。俳優として成長する必要があると感じることなどなかった。セットにいる皆を魅了していたよ。集中力は素晴らしく、絶対的な真実味があった」と共演者にして友人でもある若者への称賛の言葉を惜しまなかった。
本作にはそんなタロンとの共闘シーンもある。コリンは「第1弾では他の俳優とアクションをすることはなかった。相手は皆スタントパーソンといったプロフェッショナルだったから。だからタロンもそうだが、他のアマチュアと一緒にやるという点で今回は大きく違っていた」と一層複雑になったと明かす。「時間はかかったよ。皆でトレーニングをして、入念に振り付けを学び……その振り付けには俳優はもちろんのこと、カペラオペレーターも含まれているんだ。だから3人の俳優が戦っているシーンは、実際は(カメラマンを入れて)4人のダンスなんだ。ここで右脚を出して……というようなことがとても正確に決められている。カメラシステムも一緒にとても速く動かさなくてはいけなかったから、それ以上の人数だね。だから僕たちとクルーのダンスのようだったよ」。
『キングスマン』への出演で、50歳を超えてからアクションスターとしての新たな一面を見せたコリン。第1弾に出演したことで2、3のアクション映画へのオファーがあったというが、「でも正しいものとは思えなくて。『キングスマン』で戦闘シーンをやれたのは、それ自体がジョークだったから。だから、ああしたことを真面目な顔でシリアスにやれるとは思わないな」と笑っていた。(編集部・市川遥)
映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』は公開中