無慈悲なヤクザが初めて信じた青年の秘密…『名もなき野良犬の輪舞』予告
第70回カンヌ国際映画祭で特別招待作品として上映された『名もなき野良犬の輪舞』(原題:不汗党)の日本版ポスタービジュアルと予告編が公開され、本作で描かれる男たちの哀しき運命の一端が明らかになった。
犯罪組織でナンバー1に成り上がるという野望を持つ無慈悲なヤクザのジェホ。人生で一度も他人を信じたことがなかった彼は、刑務所の新入りのヒョンスに奇襲から救われたことで、お互いに信頼しあうようになる。兄弟のような固い絆で結ばれていた二人は、出所後にチームを組んで犯罪組織を乗っ取ろうとするが、次第にそれぞれの秘めた動機が明らかになり……。
今回公開された予告編は、二人の男の出会いから、衝撃の真実が少しずつ露わになるまでの様子を収めたもの。母親や長年仕えてきたボスにも裏切られてきたジェホが、野心にあふれたヒョンスと信頼し合うようになるまでがスピード感満載で描かれたかと思えば、「もうダマしたくない。アニキ。俺は刑事だ」とヒョンスが衝撃的な秘密を告白するシーンが待ち受けている。併せて公開されたポスターには、「もう、俺を信じろとは言わない。だが、俺はあんたを信じてる。」という意味深な言葉が躍っており、裏切りと復讐が交錯する中で男たちはどんな運命をたどるのか、期待をあおる仕上がりとなっている。
ジェホにふんした主演のソル・ギョング(『シルミド/SILMIDO』)は数々の主演賞を獲得するなど、本作での演技が高い評価を受けた。ヒョンス役を務めたイム・シワン(『弁護人』)は好青年なイメージを打ち破り、暴力的な男を魅力たっぷりに演じている。そのほか、『アジョシ』のキム・ヒウォン、『王の運命-歴史を変えた八日間-』のチョン・ヘジン、韓国映画界の重鎮ホ・ジュノらが名を連ねている。メガホンを取ったのは『マイPSパートナー』のビョン・ソンヒョン監督。(編集部・吉田唯)
映画『名もなき野良犬の輪舞』は5月5日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開