『アベンジャーズ』監督、バットガール単独映画から降板!
マーベルスタジオの大ヒット映画『アベンジャーズ』シリーズを手掛けたジョス・ウェドンが、監督次回作に決まっていたDCコミックスの女性ヒーロー、バットガールの単独映画から降板したと The Hollywood Reporter が報じている。
ウェドン監督は『ジャスティス・リーグ』などのDCエクステンデッド・ユニバースの一部となるバットガールの単独映画で、脚本・監督・製作を務めることになっていた。しかし、情報筋によると、ウェドン監督はおよそ1年かけて取り組んだ末に、どんなバットガール映画にすべきか、わからないままだったという。
ウェドン監督は「バットガールはわくわくするようなプロジェクトで、ワーナーもDCも協力的かつ支援的なパートナーであり、実際には語るべきストーリーがないということに気が付くのに数か月かかった」と同サイトにコメント。また、DCの社長ジェフ・ジョーンズとワーナー・ブラザース・ピクチャーズ映画の社長トビー・エメリックの名を出しながら、「ジェフやトビーをはじめ、僕がこのプロジェクトに参加した際に歓迎してくれたみんなには感謝している。だから理解はしている……えっと、“失敗した”というよりもセクシーな単語ってある?」と参っている様子をうかがわせた。
ウェドン監督がバットガール映画に参加したのは2017年3月頃で、その後の夏にはDCの女性ヒーロー映画でパティ・ジェンキンスが監督した『ワンダーウーマン』が公開され、北米3日間の売り上げは女性監督の作品としては史上最高記録となる大ヒットに。
そういった流れもあってか、ウェドン監督は超人的な力を与えられた女子高生が主人公のテレビドラマ「バフィー~恋する十字架~」(1997~2003)で成功を収めたことがあるものの、男性監督が描いた女性主人公に対して観客の目も厳しくなってきていると業界関係者は指摘する。また、ウェドン監督は『ジャスティス・リーグ』で降板したザック・スナイダー監督の後任に急きょ抜てきされ話題を呼んでいたが、評価・興行成績ともに今ひとつの結果に終わっていた。しかしながら、マーベル・シネマティック・ユニバースでは、『アベンジャーズ』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』を成功に導いていたウェドン監督だけに、バットガール単独映画からの離脱は残念だ。(編集部・石神恵美子)