全米で大人気のコメディエンヌ、最新作は勘違いぽっちゃり女子の大騒動!
看板番組「インサイド・エイミー・シューマー(原題)/ Inside Amy Schumer」で注目され、映画『エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方』で主演・脚本を務めたハリウッドの人気コメディエンヌ、エイミー・シューマーの待望の新作『アイ・フィール・プリティ(原題)/ I Feel Pretty』について、マーク・シルヴァースタイン、アビー・コーン共同監督が、4月12日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。
【写真】注目のコメディエンヌ、エイミー・シューマーはこの人!
ぽっちゃりした容姿に自信のなかったレネー(エイミー)は、ある日通っていたジムでトレーニング中に事故を起こし、目が覚めると、自分がこの世で一番美しい女性だと錯覚してしまう。自信をつけた彼女は、周りが予想できない行動を取り始めるが……。『25年目のキス』『バレンタインデー』の脚本家マーク・シルヴァースタインとアビー・コーンが、初めて長編作品でメガホンを取った。
今作は、1997年の短編作品以来の共同監督作品になるという二人。コーン監督は、「わたしたちは映画学校で出会い、その当時からお互い監督になりたいと思っていたの。長編作品の監督は、長年二人でやりたかったことよ。今回は二人とも2、3か月の時間をかけて、自分たちが監督したいと思えるような脚本を執筆したわ」と話す。シルヴァースタイン監督も「今までの作品群と唯一異なるのは、原稿料を事前に支払われずに執筆していたことだね。これまで、僕らはスタジオに雇われて脚本を執筆していたからね」と続け、スタジオとの交渉では、もし彼らが監督することを許可されなかったら、脚本は売らないと決めていたことも明かした。
本作では、事故後、レネーが自分が美しい女性になったと錯覚するも、彼女の視点での自分が美しくなった映像を決して描かずに、そのままの姿を映し出しており、いわゆる美人というステレオタイプを観客にイメージさせないようにしている。その点について、「わたしたちは断固として考えを曲げなかったし、話し合いを何度も行ったわ」とコーン監督。シルヴァースタイン監督も「映画『ビッグ』や『トッツィー』をほうふつさせるが、あれらの映画には巧妙な仕掛けがあるんだ。僕らの映画では、その巧妙な仕掛けはあえて見せていない。つまり、(巧妙な仕掛けは)すべて彼女の頭の中にあるんだ」と説明した。
スタンドアップコメディアンであったり、脚本も執筆するエイミーとのコラボについて、シルヴァースタイン監督は、「彼女は『もしこの映画を、この脚本のまま撮影するんだったら、出演するわ』と言ってくれたんだ。脚本家である僕らが、監督に挑戦することをしっかり把握していて、セットでは彼女に自由な時間ができれば、僕らと一緒に座って脚本を見直してくれたよ。彼女は今作の脚本を読んだ時に、『レネーの言葉は、今のわたしが世間に言いたかったことよ』と言ってくれたんだ。僕らにとってはマジカルなコラボとなったよ」と振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)