『ラプラスの魔女』公開!東野圭吾が原作のおすすめ映画は?
嵐の櫻井翔が4年ぶりに映画単独主演を務める『ラプラスの魔女』が5月4日に公開。原作は、映像化常連の人気作家・東野圭吾。ベストセラーは数知れず、2000年代前半からはほぼ毎年、作品が映像化される人気ぶりだ。そんな東野の映画化作品をずらりと紹介する。(編集部・大内啓輔)
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■あの俳優たちの若かりし頃!
東野作品の映画化1作目は『秘密』(1999)。85年に「放課後」(第31回江戸川乱歩賞)でデビューしたのちのブレイクスルーとなった作品で、ここから映像化が続くことになるが、この頃の作品には、現在活躍する俳優たちの若かりし姿を見ることができる。『秘密』は死んだ妻の人格を宿す娘と夫婦生活を送ることになった中年男(小林薫)の愛のゆくえをミステリータッチで描くラブストーリー。当時、早稲田大学教育学部に入学して話題を集めていた広末涼子が主演を務め、透明感あふれる演技が話題に。のちフランスでリュック・ベッソン制作によりリメイクされた。
続く『g@me.』(2003)では、本作で第27回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞する藤木直人が主演を務め、『ごくせん』で活躍した仲間由紀恵が共演。犯人の視点だけで描かれる誘拐事件という原作と同じ展開ながらも緊張感あるラブストーリーも盛り込まれている。そして『変身』(2005)では、玉木宏と蒼井優という売り出し中の若手俳優だった2人が共演。蒼井はこの年、7本の映画出演作が公開される活躍ぶりだった。
■人気シリーズも見逃せない!
東野といえばシリーズものも人気。福山雅治が天才物理学者の湯川を演じた「探偵ガリレオ」シリーズは、直木賞を受賞した小説「探偵ガリレオ」に始まるテレビドラマ&映画化。人気シリーズの映画1作目『容疑者Xの献身』(2006)ではドラマ版のスタッフとキャストが集結。続編の『真夏の方程式』では、ヒロインを吉高由里子が好演した。大学では理系学部に進学し、技術者としての勤務経験もある東野の本領発揮といえる。
「加賀恭一郎シリーズ」の映画化である「新参者」シリーズはテレビドラマで人気を博し、劇場版は『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』(2012)と『祈りの幕が下りる時』(2018)が公開された。阿部寛が日本橋署の刑事を演じ、新垣結衣、松嶋菜々子らと共演。とりわけ同シリーズ完結編の「祈りの幕が下りる時」の原作は松本清張の「砂の器」と比較されるなど高い評価を受け、映画とともに高いセールスを記録した。
■人気作や少し変わり種も!
そのほかにも、阿部が研究所施設から盗まれた危険な生物兵器の回収を命じられた中年研究員を演じた『疾風ロンド』(2016)、江口洋介と本木雅弘が共演し、堤幸彦監督が映画化した社会派サスペンス『天空の蜂』(2015)、『るろうに剣心』の大友啓史監督による二宮和也主演『プラチナデータ』(2013)、堀北真希と高良健吾が主演した『白夜行』(2011)など、話題作には枚挙に暇がない。
東野といえばミステリーの旗手というイメージも強いが、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は「東野圭吾史上、最も泣ける」と謳われる原作を『余命1ヶ月の花嫁』の廣木隆一が監督した感動作。山田涼介(Hey! Say! JUMP)、西田敏行、尾野真千子が出演し、現在と過去が手紙を介してつながる不思議な雑貨店を舞台に、養護施設育ちの若者と、町の人の悩み相談を聞く店主の時を超えた交流が描かれた。
■最新作は『ラプラスの魔女』! 待機作もすでに続々
小説「ラプラスの魔女」(2015)は、東野にとって作家デビュー30周年&80作目にあたるアニバーサリー作。発売から1か月で3刷、28万部を突破。映画版では、『ヤッターマン』(2009)で櫻井とタッグを組んだ三池崇史監督がメガホンを取り、生真面目な大学教授・青江修介(櫻井)らが、奇妙な連続死亡事件の真相に迫る姿を描く。自然現象を次々と言い当てる謎のヒロイン役に広瀬すず、彼女が探している失踪中の青年役に福士蒼汰ほか、豊川悦司、玉木、リリー・フランキー、高嶋政伸、檀れい、志田未来、佐藤江梨子ら豪華キャストが名を連ねる。
公開が予定されている作品には、篠原涼子と西島秀俊が共演する『人魚の眠る家』(2018年11月、堤監督)、玉森裕太(Kis-My-Ft2)と吉岡里帆、染谷将太が出演する『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年公開、森義隆監督)、そして木村拓哉が初の刑事役にふんし、長澤まさみが相棒を演じる『マスカレード・ホテル』(2019年公開、鈴木雅之監督)などがある。