『まほろ』大森立嗣監督の新作はオリジナル脚本!主演はオーディション
『まほろ駅前』シリーズや『さよなら渓谷』などを手掛けた大森立嗣監督の最新作の製作が決定し、監督が10年余り温めてきたオリジナル脚本が映画化されることが明らかになった。
2005年に『ゲルマニウムの夜』で映画監督デビューを果たした大森監督。第60回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品された『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(2009)や、第35回モスクワ国際映画祭コンペティション部門で審査員特別賞を受賞したレイプ事件の被害者と加害者の愛がテーマの『さよなら渓谷』(2013)などで社会の片隅で懸命に生きる人々を描いてきたほか、瑛太&松田龍平ふんする便利屋が人気を呼んだ『まほろ駅前』シリーズ、池松壮亮と菅田将暉演じる高校生がただ会話するだけの青春映画『セトウツミ』(2016)など、幅広い作品を手掛けてきた。
今回のオリジナル作品の主人公は、生まれてから一度も学校に行ったことがない少年。この主演の少年役はオーディションで選出されることが発表されており、募集概要には12歳(中学生)~16歳まで、プロダクション所属・演技の経験の有無は問わない、撮影期間は9月~10月(内1か月間)、応募締切5月31日(必着)とある。監督は少年役について「見るものすべてが、新鮮で、恐ろしくて、美しい、そんな少年です。そんな少年と世界を共に見つめられたら、なんて素晴らしいのだろうなと思っています」とコメントしている。
タイトルは未定で、映画の詳細もまだ明らかになっていないが、オーディション概要には「本作は過激な内容が含まれるため、映倫審査による年齢制限の区分が付く可能性が高い作品です」という注意書きがあり、センセーショナルな内容になるという。
未発表の1作品を含め、デビュー15年で10本の映画を撮ってきた大森監督は、「節目の10本です。長かったような、短かったような、たかが映画、されど映画、そんな気分です。そして次の1本は、映画を作りはじめた頃のように初々しく、清々しく、映画を作りたい!」と今作への抱負を語った。(編集部・吉田唯)