高杉真宙、主演作完成に感慨『世界でいちばん長い写真』
ベストセラー作家・誉田哲也による、実話をもとにした青春小説を実写化した映画『世界でいちばん長い写真』の完成披露上映会が4日、都内で行われ、主演の高杉真宙が登壇。会場には原作者の誉田も姿を見せていたことから、緊張の面持ちで壇上に立った高杉は、誉田に「役をあずけていただき、純粋に楽しんでやらせていただきました。ありがとうございます」とあいさつ。「観てくださった人が全員好きになってくれる映画になったと信じています。ぜひ楽しんでください」と作品を笑顔でアピールした。
愛知県の学校で実際にあった出来事をもとに、今まで何に対しても消極的で人生の目的を持てずにいた少年・宏伸(高杉)がギネス記録を持つパノラマ写真を撮影できるカメラと出会い、モノクロだった人生を色鮮やかに変えていくさまを描く本作。この日のイベントには共演の武田梨奈、松本穂香、水野勝、メガホンをとった草野翔吾監督も登場した。
高杉は本作のオファーをもらった当初を振り返り、「台本を読ませていただいた時に、大事件が起きるというわけでもないのに、カメラを通じて色づいていくこの青春物語がとても綺麗で、何とも言えないくらい魅力的に感じました」とコメント。「これが、どんななふうに映画になって、その中で僕は役としてどうやって生きていけるかってずっと考えていました」と続けた。
撮影中はキャストの仲の良さにも助けられたようで「本当に仲が良かった。実際にモデルになった学校で撮影させてもらって、どれだけこの学校になじめるかなというのが課題で、浮いちゃわないようにちゃんとしようって思っていたんですけど(はじまったら)みんな自然と若返っていました。暑い夏を一瞬で駆け抜けている感じがありました」と撮影を嬉しそうに振り返った。
主人公のいとこを演じた武田は「宏伸のお尻をたたくインパクトのあるパンクな役」と自身の役柄について紹介。「わたしは普段は人見知りで受け身なタイプで……」と不安もあったそうだが、「年下の方が多い現場で、真宙さんにわたしのことは『梨奈っち』って呼べって言ったり、現場でも初日から役になり切れるよう工夫しました」と明かしていた。(取材・文:名鹿祥史)
『世界でいちばん長い写真』は6月23日より全国公開